もう少し面白くなっても良いと思うのだが、キャラの構図がいつも同じに見える「大正野球娘。」は第9話。
試合相手の高原の写真を母親に見つけられ、三郎という親が決めた許婚がいるのに尻が軽いと誤解されたままの小梅。その不貞さを問うたのに、秘密にしている野球のことがバレたと思い開き直りの小梅。誤解の繰り返しをコミカルに描けばとも思うのだが、池端隆史は派手なことはしない。ケレン味たっぷりでも作品には馴染まないが、もう少し抑揚があったほうが良いと思う。
試合や練習風景など、キャラクターが集団でいるシーンは似通った絵と芝居ばかりで、もうひと工夫欲しい。
桜花会メンバーの上達や、当面の目標である朝香中学野球部との試合への布石など、少女たちの成長物語はまずまずなのだが、その目標が高いものではなく頭打ち感も漂う。
朝香中学に正攻法で挑んで断られる正式試合も、大倉老人の自発的な調整活動でOKになってしまうという、お嬢様のためにハードルを下げた設定が成長物語部分を帳消しにしている。この伏線に、泥棒から大倉老人を助けた桜花会辻討ちメンバーの活躍があったことは承知しているが、それでも彼女たちの自立物語を阻害しているように感じてしまう。
最近流行の部活モノとも似ていない。部員同士の関係が紋切り型で、視線も一方通行のままでキャッチボールが無い。たくさんのキャラクターはいても、瞬間で一人一人が芝居してお仕舞いのような寂しさがある。
原作を知らないまま書くが、アニメならではの魅力の引き出し方が足りない。忠実になぞったままで面白い原作は限られている。時には原作を大きくはみ出す構成を見せて欲しいところだ。







