「CLANNAD ~AFTER STORY~」第18話は、朋也と汐の親子旅行。列車内の他の子連れたちのような浮き立つ空気はこの二人にはない。
Aパートは距離が近づく気配のない二人を、父親としての自覚ない朋也の冷たい言葉と、それに怯えながらも「この人が父親なんだ」と紛れもなく理解している汐から引き出される訥々とした言葉の掛け合いで進行してゆく。
汐への早苗さんの教え「泣いて良いのはトイレの中」はBパートへ掛かった伏線だし、「ママのことは朋也に聞くこと」は今の状態では答えずに逃げてしまった朋也の姿を上手く映している。これも今話ラストのシーンに上手く掛けてある。
このAパートは汐の不安な表情が続いている。それは父親としての朋也の拠り所のなさを映しているかのようだ。




花畑で朋也から初めて買ってもらったおもちゃのロボットをなくした汐。あきらめず探すのは子供のこだわりだとしても、このあとに答えを用意している。伏線を細かく張って、1話の中で漏らさず回収している。
Bパートは解決編。朋也の祖母史乃が語る、父直幸の過去。史乃役には大ベテランの麻生美代子。
父が生きてきた人生に、汐と向き合って生きてこなかった反省と、父親への多少の後悔を重ねる朋也。
さんざん斜に構えて生きてきた朋也、節々での切り替えが早いような気もして、彼の気持ちの整理にもう少し尺を取っても良いかと思う。
おもちゃを探し続ける汐へ、今まで寄り添わず逃げていたことの懺悔。
汐の「泣いて良いのはトイレかパパの胸の中」は早苗さんの教え。
決して父親としての朋也をあきらめていなかった早苗さんには脱帽だ。そして一度家族の絆で結ばれた朋也を見捨てなかった秋生さんも。
帰路の車中でママのお話を汐に聞かせる朋也は、改めて娘に語ることで胸につかえていたものが涙となってこぼれた。
涙の二段オチ構成にやられました。悔しいけど嬉しい。
朋也の汐との再出発の誓いは渚への弔いとなっただろうか。心配で成仏できなかったに違いない。
朋也に残された次の宿題は祖母の言葉を父直幸に伝え、もう一段階前の自分の人生と向き合うことだ。





