シリーズ開始序盤は駆け足に感じたけれど、今は緩いテンポで小動物のような風子と周囲の人々を描く「CLANNAD-クラナド-」も第7話。そろそろ風子シナリオもクライマックスでしょうか。正直なところ、ここまで尺を取ってくるとは思わなかったが、まあ悪いものでもない。メインと思われる渚を他のヒロインのシナリオの中で描きつつ、キャラを膨らませる効果はある。
視聴者の気持ちを投影してか渚はよく泣くし、今話は朋也も釣られて泣くから逆に感情移入がしにくい。
泣いている渚が可哀想になって泣けてくる二段階感情移入法はアリだが、オレの泣きどころを奪うなよって感じで、イマイチすっきりしない。
この話数内の構成も案外くどくて、風子の事や公子の気持ちを確認するために朋也と渚はあちこち訪ね歩くことになる。今の段階では動き回らないと話が進まないからだろうが、落ち着かないまま尺を消化した感じが付きまとう。
現段階で感じるのは、信者向けのギャグ満載の前話とまとめて、コンパクトに構成しても良かったかも。
前話との比較でギャグは薄め。しかし朋也は遂に風子マスターの称号を得たから、風子いじりも減ってゆくだろう。早口言葉対決や渚と風子の「だんご大家族 vs ヒトデ」対戦は良い演出だった。
風子をことみと引き合わせたが、珍妙キャラと不思議ちゃんキャラが思いのほか通じ合っているのが面白い。ただし、ことみ側にそれ以上の演出の工夫がないところが惜しい。ただ、次はことみシナリオのようだから、スムーズに繋ぐためのシーンとして意味はある。
姉の結婚を祝いたいと言う風子の気持ちはヒトデ配りに十分に発揮されているが、目の前にいながらも自分を見ることが出来ない姉に対する気持ちはかなり抑え目に描写している。渚の服の裾を握る描写がそれを表しているし、渚が我が事のように頑張っているからずいぶんフォローされている。
公子が語る幼児から高校入学までの回想で、人見知りもずいぶん解消されたのに新しい高校生活の門出で交通事故に遭う皮肉。
幸村先生もお役立ちの出番があり、元教員の公子のことは記憶しっかりしている様子。学校で結婚式を挙げたいと言う伊吹先生のファンタジーな発想は、さすが風子の姉と誉めるべきだろう。
そんな夢を叶えようとする朋也と渚の力になれるのか、幸村先生。
そんな時、昏睡中の風子の容態が変わり目を覚ますことがなくなったと、公子の言葉。
春原の証言で風子と関係の薄い人から順番に、記憶から薄れてゆく悲しさは次回に。
風子シナリオのクライマックスまであと2話くらい使うか?
第8話「黄昏に消える風」、第9話「夢の最後まで」のサブタイらしい。
今回は藤林姉妹、智代、古河夫妻の出番は無し。春原は程々の自重ぶり。
「Kanon」の時と比べてレビューがあっさりしているのは、原作のテーマ・コンセプトにあまり共感できていないし「Kanon」以降のKey作品には思い入れが薄いので、ご容赦いただきたい。「AIR」はレビューすらしていなかった。
贅沢なことだが、京都アニメーションの制作に慣れてしまった事もある。その意味では京アニ制作のKey作品に飽きてきたと言い換えることも出来る。しかし馬場社長が「リトバスも京アニさんで」と明言しているから、スポンサーさえつけば次も京アニだろう。


