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カテゴリー「図書館戦争」の記事一覧

図書館戦争 第12話「図書館ハ誰ガタメニ」(最終話)

図書館の自由を巡る戦いとヒロインと王子様のラブコメの間で、最終回にはバランス良く着地したと思う「図書館戦争」
第12話は水戸図書館の県展の攻防戦の後を描く。
失認状態状態で入院中の堂上には郁、銃傷を負い意識不明で入院中の玄田には世相社の折口が付き添う。
負傷者たちを心配する図書隊員には腹立たしいマスコミの偏向報道と執拗な取材記者のつきまとい。堂上の入院先で見つけられた郁が本を踏まれて一瞬感情的になるものの、堂上の言葉を思い出し冷静にアジテーション気味にカメラに向かう様は最終話のハイライト。ややオーバーな演出で煽ってから、彼女と図書隊の気持ちが全国の視聴者へ届き、励ましの便りとカミツレの鉢植えのプレゼントにしんみりと落す抑揚がついている。

1クール通しては、同じ「自由」を目指すのにも図書隊とは手段を分かった手塚の兄と未来企画の手口は柴崎絡みで描かれたが、もう少し世相とリンクしての大局的、俯瞰的な活躍を見せてほしいところだった。エピローグで手塚慧の働きかけで図書隊への世論の風圧が和らいだと挿入されていたが、ここで持ってきても蛇足な感じがする。
原作は2冊ほどしか読んでいないから行き着く先がわからないものの、図書と表現の自由を巡る戦いは道半ばの印象。
アニメは口当たりの良いさわりの部分を描けば良いのだろうが、原作はもっと先の重い部分を書かないとならないと思うのだが、これは原作の未読巻を読んでから判断したいと思う。
サブキャラたちは皆良い味をしており、柴崎はなかなか魅力的。
1クールのシリーズでは本線から大きく逸れる事が出来ないのは理解できるが、もっとも残念なのは小牧と毬江ちゃんのエピソードが全カットになった事。何かの機会に補完してくれるだろう。

銃火器を持っての戦闘などはオーバーに思うものの、表現の自由を侵しかねない世相とリンクする部分もあり、女性作家の原作でノイタミナ枠としては男性でも見やすい作品だった。
エピローグは訓練に励む郁が堂上と事故キスで締めたけれども、この演出に気恥ずかしさを感じるようでは、ノイタミナ作品を見る資格が無いのかもしれない。
ノイタミナの次期作は見ないので、次は秋の「のだめ2期」で感想を書くかもしれない。

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図書館戦争 第11話「死闘!茨城県展警備」

大詰めの「図書館戦争」第11話。茨城県展での図書隊の防衛戦に終始した構成だったが、過去に張った伏線を生かし、ヒロインたちの成長と隊員の絆、敵対する良化隊員の心境も拾っていて見飽きる事は無かった。
その戦闘シーンについては、今さら「なぜ実弾で銃撃戦なのだ?」と問う意味は無いだろう。貫通銃創を負わせるほどの戦闘で死者が出ないのは不思議なのだが、良化隊員と小牧の会話で「死を覚悟」のような会話があったので、表面では描かないだけだと思っておこう。

図書を守るために闘う図書隊員とメンツのため検閲を強行する良化隊員の目指すものの違いを、小牧と日野操車場事件で彼を撃った良化隊員の会話で戦闘前に解説してくれているから、戦闘シーンの動きは頭に入りやすい。
手塚の兄がもたらした事前の情報「良化隊の攻撃は初日の開館前1回だけ」も、彼の本音はわからぬが、ご丁寧な忠告。
いろいろな情報と思惑の中で武蔵野でも、水戸の無抵抗の会と良化隊の資金的な結びつきを裏付ける情報を柴崎と館長が掴んだ。この情報は最終回に生かすのだろう。
事前情報を裏切る展開を持ってくるかと期待したが、実際の戦闘も予定調和のように進行する。

予定調和を覆す展開は、戦闘も一息ついた後に持ってきた。
玄田から水戸図書隊の無力化の責任を問われた女館長の動揺と放火騒ぎは全く情けないが、ラストで炎に巻き込まれる堂上と郁の物語のためのピエロだとすれば役目は果たした。
そのシーンの切替しに戦闘終結後の敗残兵の良化隊員の銃弾から彫刻を守るため、身を挺し倒れた玄田の対になったラストは最終話へのつなぎ方としては上手い。

さすがに生死がかかった仕事中に公私混同の職場恋愛シーンを描くようなマヌケな演出はせず、堂上と郁の関係も上司と部下の信頼と成長に置き換えてサッパリと描いている。
この程度に抑えてくれれば良いのだが、最終回はもう少しベタ甘になるのだろう。


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図書館戦争 第10話「里帰リ、勃発」

意図せぬ里帰りに、郁が今までひた隠しに隠してきた図書隊の仕事の内容が親バレしてしまう「図書館戦争」第10話。派遣先の寄宿舎での女同士の嫌がらせエピソードはF1層向けのサービスだが、想定視聴者層でない者はそれを乗り越えれば次回の攻防戦へのつなぎ回だと思って辛抱するのが良い。私の場合はこの構成を非難しているのではなく「オレの求めるものとは違う」と思いつつ、見どころを探している。

図書館員の寄宿舎での業務課員の優位と図書隊員の肩身の狭さ、郁に対する業務課員の陰湿なイジメのシーンは退屈なのだが、県展を開催する茨城県図書館の特異性と図書隊の地位の低さを誇張して演出するのには適した構成でもある。そこまで膨らませなくても充分なのだろうが、女館長と玄田隊長の議論シーンを引っ張りすぎるとしょっぱくなるから、わからぬでもない。
郁の仕事を実家に告げ口されて駆けつけてきた母親のヒステリックなシーンも、女性のメンタルをことさら強調して個人的には苦痛な演出なのだが、理性的な父親の登場と郁の過去ネタオチで母親の本心も吐露されて多少は救われた感じだ。
しかし郁の業務課員への落し前のつけ方は一見豪快に見えるものの、実態を矮小化しているのが残念だ。本隊に戻ったらとか査定に響くとか、田舎のの館員に対してわかりやすい脅しだけれども、図書館と図書隊のあり方や目的のために協調する大切さをすっ飛ばした落し方は堕落して見える。

次回は茨城での良化隊との攻防戦だろうが、柴崎との電話で「オレ、この仕事から帰ったらお前とケーキバイキングに行くんだ」的な手塚の死亡フラグは発動するのだろうか。
1クール全12話のはずだから、残り2話。郁と王子様の行方に一定の区切りをつけて終演なのだろう。

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図書館戦争 第9話「昇任試験、来タル」

「図書館戦争」第9話は、絵柄が丸くなり萌えアニメ風に感じたのは、作監に波風立流と作監補に田畑アキラのトランス・アーツ制作話数だのせいだろう。
郁の想い描いていた白馬の王子様は、実は堂上教官の事だと手塚慧にネタバレされてからは、郁の頭はお花畑で行動も怪しい。そんなネタに昇任試験ネタをブレンドして1話充ててきた。
砂糖入れすぎたりコーヒー噴いたり、お互いに嫌われたと思っていたり、生暖かくも護る先輩がアドバイスしてくれたりと、月9ドラマのテイストでAパートを埋めてくれた。
ノイタミナの狙うF1層にはマッチしているだろう。

メインはBパート。筆記試験はともかく、実技の子供相手の「お話会」対策を柴崎に乞う手塚。子供の目線まで下げて向き合う事の大切さを学ぶ。柴崎は本番のお話会でも演出たっぷりに怖いお話。朗読の仕方でも沢城みゆきちの達者さを感じさせる。
子供相手の
筆記試験が絶望的な郁には、堂上がこっそりと対策ノートを作っているあたり、お互いのツンデレぶりが酷いことに。
手塚の兄は郁と堂上のツンデレコンビに燃料投下するのが役割みたいに見えてしまうが、終盤はラブコメ路線が加速するのか、図書館問題のハードな部分に切り込むのか、まだ良くわからないものの、いずれにせよ最後は「俺たちの戦いはこれからだ!」なんだろうと思う。

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図書館戦争 第8話「策動セシハ手塚慧」

「未来企画」を主催する手塚慧の策略が郁と図書隊を巻き込み始めて、いよいよ緊張感が漂う「図書館戦争」第8話。今回は絵コンテにヤマカンこと山本寛(やまもとゆたか)を迎えて期待されるが…
何も含むところなく次々と手数を繰り出してくるコンテは悪くないけど、脚本がイマイチなので細かなエピソードを膨らませるまでに至らず。
郁に対する査問会も、手塚慧の野望も、手塚兄弟の確執も、慧に転向を勧められた郁の葛藤も何でこんなにあっさりと片付けてしまうのだろうか。原則派と行政派の対立が出てきたから少しは硬派な展開を期待したものの、期待するだけ無駄だった。

手塚家の秘密も中途半端で、光自身の問題を解決したわけではなく、彼の立場も中途半端な役割だった。
未来企画への協力を求められた郁を、彼女らしい単純なリアクションで動かしたのは悪くない。
しかしレストランで慧に会うに至る郁の心境をすっ飛ばしたこと、「今ある自由を10年先まで捨てられない」と翻意するまでの切替えを急ぎすぎたこと、なによりも郁自身の判断で断らせず現れた堂上に連れ帰らせたことで台無しになってしまった。

オチどころは柴崎に残る朝比奈とのほろ苦い感情と、郁の白馬の王子様が慧からネタバレされたこと。
やっぱり視点はそっちか…
ノイタミナ枠だということを少し忘れていた。月9ドラマを翻案した職場恋愛アニメだと思えば、期待を裏切る事はない。良化法も戦闘もスパイスに過ぎない。

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図書館戦争 第7話「恋の情報探索(レファレンス)」

このサブタイはセンス無いと思うけれども「図書館戦争」第7話は、いよいよ手塚の兄、慧の登場。
彼の主催する研究会「未来企画」の思惑と行動が図書館と図書隊に影響を与えてくる。
シナリオでは慧は攻略対象の中ボス的な存在だろう。いかにも嫌味な小悪党のようなキャラデにしたものだ。

今回は郁は前面には出さずに、郁の親友柴崎が慧の指令を受けた朝比奈に接触される。焚書事件の研究目的で柴崎にリファレンスを依頼する朝比奈。賢い柴崎のことだから彼の目的は薄々感づいているはずだが、いつものようにバッサリ切り捨てる事も無く、彼女の中の「乙女」の部分を少し感じさせながらAパートを引っ張る。良化隊との儀式的な戦闘シーンが続いた後の幕間としては、ホッとする構成。
わざとらしく富士山の見える場所を案内させる朝比奈と、リファレンスの職務の一環の建前の柴崎。夕日が落ちる富士山の遠望に、その柴崎の建前がフッと崩れた演出は少々くすぐったいが、ラブコメパートとして悪くは無い。

もう一方で手塚慧は弟の光に接触。
仲違いから母の体調が崩れ家庭崩壊した元凶は兄にあると思い込んでいる光と、その一方で日野操車場の一件では司法省を動かす兄の力を頼るしか術が無い光の複雑な両面。原作では稲嶺指令誘拐事件の際にも監禁場所の割り出しを兄に依頼していた記憶がある。
手塚の父と光、それに対する慧、それぞれの立場は違えても目指す方向は似ているのだが、原則主義・現場主義の弟と覇権主義的な兄の手法はすれ違ったままで、武蔵野第一図書館と図書隊はそれに巻き込まれて行く。

「一刀両断レビュー」なる書評サイトの管理人は図書館業務課の砂川。その容赦ない切り口に反発する郁や手塚。
図書館公式サイトからレビューサイトにリンクされている事に市民からの反発があったかと思ったのだが、砂川が図書館の蔵書を密かに処分している事件を慧と「未来企画」に突かれることになる。
手塚に関する主要な伏線は回収したところで、慧のもう一方からの揺さぶりが図書館と図書隊、そして郁に直接襲い掛かる事になる。
不自然にすばやく記者会見をする図書館長、当事者の砂川への査問から彼が共犯として名指しした郁。そして郁が査問委員会にかけられる事になる次回へ。
柴崎や弟に対する仕掛けでは図書隊と図書館は揺るがないと見た慧の矛先が郁に向かう。

手塚慧に揺さぶられる図書隊を、複数の角度から描きテンポの良い展開。
伏線整理と終盤のエピソードへの導入として、なかなか良く出来ていたのではないかと思う。
しかし、このペースでは原作の小牧&鞠江ちゃんエピソードは省略されそうで残念だが。

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図書館戦争 第6話「図書隊ハ発砲セズ」

ヒロインを山猿呼ばわりするのは失礼だと思うけれど、やはり檻の中に閉じ込めずに郁を動かした方が面白いと思った「図書館戦争」第6話。
山梨の古書店まで「預言書」を受領に向かう郁。
小牧と組ませた事で、また違う視点で描き出してくれる。郁と堂上の相似点を炙り出すのに柴崎あたりの客観的なツッコミを使わずに、新人時代の堂上を知るクールなようでいてホットな小牧の見方はこんな事件でもなければ出せないだろう。
こうやって堂上と郁の図書、児童書に対する情熱の類似点が書き足されていって徐々に外堀が埋まって行く、臆病なような慎重なシリーズ構成になっている。
狙撃され足を怪我した小牧と郁の間には決してフラグが立たないで進む展開だと言うことも、視聴者の意識に刷り込んでいる。

良化隊の追っ手から逃れるために高速を降りて逃げ込んだのが日野だと言うことは、「日野の悪夢」を知っている者に心理的な圧迫を演出するかと思ったが、そんなことは何もなしに追走劇。
逃げ込んだのは日野操車場。パラレルワールドの日野には操車場がある設定。
貨車に逃げ込んだ小牧と郁は、別の留置電車に「預言書」を隠し投降。
援護に来た図書隊の堂上が小牧を狙撃した事に腹を立て、良化隊を殴ると思ったが大人の自制を見せてエンド。
セカイ系の人たちやミリオタや鉄オタは、この作品の設定・世界観に突っ込むと負け。

今話の柴崎は、陰のヒロインとして連絡の取れない郁を心配する。朝帰りの郁にとっては眠れる森の美女といったところか。
住宅地での発砲で住民からのクレームに、不自然な事に早朝から司法省が動いて良化隊が撤収するのは手塚が噛んでいるのか。第4話の拉致事件の際に原作と異なりその権力を利用しなかったのだが、彼の家族についても後に語られるのだろう。

図書館戦争 【初回限定生産版】 第一巻図書館戦争

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