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カテゴリー「WHITE ALBUM」の記事一覧

WHITE ALBUM 第5話「邪魔をするのが、近しい人間だけとは限らない。知らない人ほど、手厳しい」

由綺から引き離す代償に自分の体を与えようというマネージャーの篠塚、演劇の新作で追い詰められ助けを求める美咲さん、年上二人から攻められる「WHITE ALBUM」の第5話。

(篠塚)弥生さんのマネージャーとしての責任感は人一倍強そうで、過去に理奈に仕掛けられたスキャンダルや表面的な問題は一方的に解説してくれるからわかりやすいものの、彼女自身の本心は隠されたままだ。由綺の芸能活動のため万難を排するためだとしても極端だが、これくらいの毒を隠したキャラにして初めて行動に意味が出てくる。
由綺や理奈が冬弥に見せる「好意」ではなく、弥生さんの一方的で冷徹な「厚意」の押しつけである事が肝要だ。まだ今の段階では本格攻勢ではなく、胸を触らせキスする程度の小手調べ。本気ならば強制的にホテルに冬弥を拉致するところだ。
だが、今回の代替プランはそれなりに効果があったようで、由綺のためだと自分を納得させたか冬弥、由綺からの電話に敢えて出ない。ここでは字幕で「ゴメン」と冬弥が謝っている。二人が会えないことを謝っていたのは今までは由綺だったのに、二人の立場が変わった。
由綺の部屋で一夜を明かしたけれども、据え膳に箸をつけないままの冬弥。弥生さんへ牽制の口実を与えただけかもしれない。弥生さんは、あくまで二人の関係は自主的に考えろとの立場だから。
冬弥の「自主的」な行動、そこに由綺の想いが反映されているか、その有無で岐路が分かれる。

少し影が薄かった美咲さん。演劇の舞台台本の審査前、自信がないのか冬弥に感想を求めに。
冬弥が由綺の部屋で過ごした晩に、彼のアパートを訪ねたのは美咲さんだったか。運命の気まぐれ次第で美咲さんは冬弥と一夜を過ごす可能性もあった。
演劇部の田丸に美咲がした仕打ちとは?それを逆手に台本は認めてやるが衣装も小道具もゲネプロまでに間に合わせろと押しつけるだけの何があったのだろう。美咲さん、ハメられたのだろうが困窮して泣いて、冬弥に受け止める力はあるのか。
代替物の弥生さんの提案を振り払い、由綺のもとへ向かおうとする冬弥を引き止めた、その電話に逆に困惑する冬弥の次回は?

由綺の暗号のようなメモ、はるかは何故解読できたのだろう?むかし何かのエピソードが彼らにあって、冬弥だけが忘れているのだろうか。それともポケベルのコードか?
「パルテノン」の掃除道具部屋、あれは二重の隠し部屋になっているのだろうか。
冬弥を誘った理奈、先約が由綺ではないことに突っ込まないのが素敵。
次の句を継ぐ一瞬の間と、冬弥から「理奈ちゃん」と呼ばれた瞬間の少しキーが上がった返事。出番が少なかった理奈を強く印象づけた、水樹奈々の名演技だ。

吉成鋼のエンディングイラスト集、出版してくれないかな。

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WHITE ALBUM 第4話「想像を超えて分かり合えてるって、感じる時がある。逆の時も多いけどね」

携帯電話の普及していない時代設定を活用し、待ち合わせのすれ違いを描く古典的なシナリオ「WHITE ALBUM」第4話。客観的に見られる視聴者にハラハラ・イライラを誘うメロドラマの手法は、菊田一夫のラジオドラマ「君の名は」まで遡るのかもしれない。

土曜日、冬弥と由綺のデートの約束。早朝の理奈からの突然の電話は、由綺からの伝言として待ち合わせ時間の繰り上げ。由綺とのデート前に冬弥を借りようと、夕凪駅での待ち合わせは冬弥のいい加減な返事を鵜呑みにしてしまった理奈の失敗だろうか。でも大きなダメージは受けていないようだ。
冬弥と由綺の待ち合わせは、学校の最寄りの蛍ヶ崎駅。
理奈からの早朝の電話で寝ぼけていたにしても、冬弥の注意不足というか肝心のポイントに対しての集中力がないのか、待ち人来たらず。
攻略ガイド的に進めるとしたら10時に夕凪駅で理奈と会ってお茶、11時に蛍ヶ崎駅に移動して由綺と学校へ行くのが冬弥の正しい行動だろう。

しかし二兎を追って逃したものの、ニューヒロイン観月マナとフラグ立て。
マナとの出会いは偶然だろうが、マナの方は冬弥を知っている表情を見せる。でも冬弥には言わない。前回の家庭教師のバイトの流れとのつながりはわからない。
冬弥から逃げ痴漢呼ばわりまで、一連のマナの動きは丁寧に作画出来ている。由綺を待つ冬弥になぜ付き合ったのか、学校まで行ってすぐに帰ってしまうのも謎だが、マナのお当番回までの伏線だと思っておこう。他のヒロインたちが醸し出すトーンが重いから、相対的にマナの少女らしい無邪気さが引き立っている。その素顔はまだわからないが。

由綺とは典型的なすれ違いの一日。日暮れてから出会った彼女から、学校でデートしようと言った理由がようやく冬弥に伝わる。歌手になろうと冬弥に告げた思い出の場所が学校の校門だったから。でもこの二人、近くに住んでいることは知らなかったのも不自然だけれど、しばしば会話が空回りしているから、そうなんだろうと納得するしかあるまい。
シングルデビューを告げた由綺がマンションの部屋に冬弥を上げるが、この一夜がどうなるのか、寸前で冬弥がヘタレたり格好をつけると分岐が変わるだろう。このまま結ばれたとしても、歌手デビューする覚悟の由綺から冬弥への最後のプレゼントの予感がする。
理奈の好意を「オレに気がある」と自負していた冬弥も、理奈の工作を知ってどのような態度を取るか、相変わらず報われないパシリ役のはるかが絡むのか、1クールでどこまで描くのか注目したい。

深愛舞い落ちる雪のようにWHITE ALBUM  VOL.1 [DVD]
オープニング曲「深愛」を買いましたが良い出来です。視聴者に本編の予断を与えないオープニングアニメーションとマッチしています。
上松範康の曲に藤間仁のアレンジ。世界的アルパ奏者の上松美香が参加しているのはCDで聞いて初めてわかりました。兄と実妹に義弟(藤間仁は美香の夫)の上松ファミリーの強力なメロディーに、水樹奈々の切ないボーカルがマッチしています。Bメロはイマイチな感じですが、その直後のアルパで上手いことカバーされています。昨年からの上松範康とElements Gardenの活躍は、今年も勢いが衰えることなさそう。

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WHITE ALBUM 第3話「手と手、肩と肩、背中と背中、それから。服の上からだっていいんだ」

本編中でのあらすじの省略とブツ切りしたようなエピソード、不意に予兆なく挿入されるハーモニー処理や回想シーン、すれちがう会話など、シナリオとコンテは理解させるためではなく感じさせるために作られているようだ。特に時代背景を知らない若い世代の視聴者は、理解しようとすると難しくなる。
大胆に省略したオープニング絵コンテも、語るのではなく感じさせる演出。

「WHITE ALBUM」第3話。冬弥をマネージャーに指名した理奈の真意は額面通り、由綺と会う機会を作ってくれたのか、単なる興味がやがては本気になる伏線なのか、シナリオの振り方が興味深い。
リハ中、ステージソデの冬弥と理奈を見て撮影を中断するのは、自分への休憩と二人に時間を与えるための好意からだろう。

冬弥の主体性がないからそう見えるのかもしれないが、由綺とのすれ違いは続いている。土曜の約束は由綺の仕事でキャンセル。たまの電話でも屋上で二人になっても、お互いに言いたいことは全部言えていない。初めて二人が会った記憶も由綺は幼い頃、冬弥は高校の頃と食い違っている。でもお互いそれを口に出して言わない。
仕事の都合であるのだが、約束を破った形の由綺は「ゴメンね」を口にし、冬弥はそれを受け入れるしかない。この食い違いの積み重ねが冬弥の心に隙間を作り始めたとき、彼の最も近くにいる女性が誰になるのだろうか。
マネージャーをクビになった冬弥の前に新キャラの観月マナの登場が予告され、はるかもこまめに関わり続け、美咲も控えている状況で、冬弥をシナリオではどう転がすのか、次回が待たれるところだ。

グロス制作は銀画屋。佐藤清光作監督。絵コンテは下田正美、演出は岸川寛良。絵も音楽もバランスのとれた良い話数だった。
オープニング曲「深愛」、サビの緊迫感と転調とが昭和時代のサスペンスドラマを感じさせる。上松範康の作曲、藤間仁の編曲。いつもながら素晴らしい仕上がりだ。劇中歌も時代を感じさせる80年代の松田聖子似のバラードで、今の時代には一回りして新しさも感じる。キャラソン集やサントラが持たれる。
深愛舞い落ちる雪のように

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WHITE ALBUM 第2話「ずっと前から仕組まれてた、そんな出会いって、信じる?」

ヒロインたちとの様々なシーン、その場面での主人公冬弥の身の振り方にフォーカスすると好悪の評価が割れそうな「WHITE ALBUM」第2話。
ここはひとまず、女神様のご機嫌に身を委ねる、そんな受動的な青春もあるんじゃないかと肯定しておこう。女神様のご機嫌一つで幸福も不幸も訪れるのだが、今の冬弥にそんなことは聞こえないだろう。
恋人の由綺とは忙しさで会えない悲哀を滲み出させて、その不幸フェロモンに惹かれるのか、美咲やはるかは?
理奈は運命の出会いなのか、由綺の恋人と知って興味を覚えただけなのか、その動機は語られそうもないし、行間を読むしかないだろうか。
行間を読むにしても、画面に出るキャラクターの内面の声が邪魔をする演出なのが鬱陶しいかもしれない。

そんなヒロインたちの好意と善意の端々を落っこちないように渡り歩く冬弥。意図してと言うよりは、彼にとってそれが自然なのだろう。由綺に一途に見えながらも、天から授かったチャンスは無駄にしない。潜在的ジゴロの素質。
そして、だれも傷つかない、今のところは。
そんな冬弥を否定してしまうと、このドラマの先を見ることは難しくなるだろう。
一見手抜きに見えるオープニングだが、昭和の連続テレビドラマのテイストを意図している。楽曲も上松範康は「メロドラマ」や「大映ドラマ」を意識した作曲、水樹奈々の歌唱もコブシの効かせ方に懐かしさが漂う。
キャラクターたちが会話を進めながらも、その想いは別を向き擦れ違っている、噛み合わない会話。これも平成から昭和に視聴者の時空をねじ曲げる演出方法だろう。
平成生まれの人には、このドラマの作法はわかりにくいかもしれない。
第2話から早々にグロス回。今回はプロダクションI.G.制作。

深愛舞い落ちる雪のように

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WHITE ALBUM 第1話「そう、あの時はもう、スイッチが入ってたんじゃないかなあ」

Leaf/AQUAPLUSのゲームが原作。ゲームはプレイしていないが、この当時(1998年発売)の評判は芳しくなかった記憶がある。システムの問題やシナリオに難があったこと「浮気」のテーマがピュアなファンに受け入れられなかったことがあるようだ。
PS3版のゲーム化による販促目的のアニメ企画だろうか、体制を見るとキングレコードの三嶋章夫Pにセブン・アークスの組み合わせは「なのは」TVシリーズのつなぎ的な意味合いもあるのか。楽曲は同じくキングの中村則子PにElements Gardenのコンビ。オープニング曲はキングで水樹奈々の「深愛」、エンディングはAQUAPULUSのフックスレコードでSuaraの「舞い落ちる雪のように」で分け合った。

第1話はプロローグの位置づけで、主人公の冬弥と恋人の由綺のもどかしい状況から描きはじめる。
時代設定は今から23年前の1986年、女子大生アイドルの由綺は売り出し中。先輩アイドルの理奈は由綺とは仲が良い。今のところは。
由綺がメインヒロインだが、原作はマルチエンディングシナリオ。アニメでの冬弥は浮気するのかしないのか、ある意味では見どころになるだろう。由綺とのすれ違いが多くなりヘタレてゆく冬弥がどのような行動に出るか、他のヒロインはどのように関わるか注視したい。ヒロインたちは様々な事情を抱えている模様。
心情的には冬弥にシンパシーを感じる第1話。

80年代を感じさせるためか、わざと古くさい演技・演出をさせている。劇伴もメロドラマっぽい。楽屋での由綺への嫌がらせエピソードなどもアイドル物語の定番で、大映テレビっぽい古風さ。
前野智昭の演技は悪くないと思う。平野綾と水樹奈々は、いつもの感じ。阪口大助は春原のままだ。
絵の方はそこそこだが、放送前に案じたようなこともなく、まずまずのスタート。
最も感動したのは吉成鋼の描くエンディングだ。

WHITE ALBUM リニューアルパケージ深愛舞い落ちる雪のように

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