穏やかな幕間から一転、反GGPの緩やかなうねりが悲惨な結末で幕を閉じた「RIDEBACK-ライドバック-」第10話。流れの方向は変わらないだろうが、これでジャンプした先の着地点がまたわからなくなってきた。
いまやBMAと共に「準」テロリスト扱いされる「謎のライドバック少女」
彼女を取り巻く岡倉、珠代もいまや共犯者。その岡倉はキーファと手を組みGGPのネットワークに侵入する役目。珠代サイドは、警視庁の兄・龍之介、政治家の父・南風がGGPへの不満分子であることが明白になった。カメラマンの依田は、龍之介と組んでロマノフの過去を洗うためにアメリカに飛んだようだ。琳を匿った別荘も、そこから移動する便宜も、珠代の父・南風の力が働いている。
その南風の動きはGGPに察知されて、逮捕。南風の扱いと交換条件に、GGPの横山は龍之介に何を持ちかけたのだろうか。珠代と琳の首を差し出させようというのか、単に白ライド導入に拍車をかけさせるのか、彼女もロマノフと一枚岩で無さそうな曲者らしさが漂うので、次回の動きが気にかかる。ロマノフは新ライド「グリモア」の導入を目論み、キーファはロマノフへの復讐だけが目的でもない様子。
ラストに向けて、琳を取り巻く人間関係が整ってきた。
ライドバック禁止反対デモに参加するライドバック部の菱田、河合、そしてバロンに乗るすずり。
すずりがライドで舞台に立ち、観衆の目を惹く機会が偶然にも訪れてしまった。
「謎のライド少女」とデモ隊に勘違いされ祭り上げられ、GGPの目にとまってしまうすずり。投石を制圧するGGPとデモ隊の混乱に、集会の公園から公道に飛び出し、集合地点に向かう琳と珠代の乗るモノレールに並走し、旗を振るすずり。
ここまでのシーンで、すずりの不用意な行動が他のメンバーも巻き込んでしまうのではないかと、すずりを責める気持ちを我々に引き起こしておいて、彼女がGGPを振り切ろうと練習の成果を見せるジャンプシーンで絶望を見せつける。なかなか渋い演出に感心する。「死に役」のサブキャラとして、すずりの使いどころは的確だったようだ。彼女がバロンでジャンプした舞台には着地点は用意されていなかった。
しょう子の時、弟の時は助けに行けた琳も、モノレールの中から見守るしか術はなかった。その琳の絶望は「私の未練が殺した」
バレエを諦めきれない未練が「ライドバック少女」として紛争の舞台に立つことになった琳。人をも殺せるライドが新しい世界へ導いてくれる興奮を、今となっては恥じているようだ。
琳の言葉はライドバックに導いた岡倉の未練にも向けられる。
残り2話で、彼女が再びフェーゴに乗り、残った未練を消化してからフェーゴを降り、自分の足で新たな世界へ歩み出すまで描くのだろうか。気が抜けない怒涛の展開が予想されるが、爽快な疾走感で締めくくって欲しい。

