ホンモノの男になる為には風音姉さんたちの手を借りなければならないレオパルド。この期に及んで、まだ秋葉探しを優先させようと騒ぐ彼の自己実現への道はさておいて、今回は少女たちの自己実現と自己犠牲の結末が綺麗に分かれた。残り5話になっても、神々の争いの収束にはまだ遠い「宇宙をかける少女」第21話。
まずはクサンチッペのコロニー内で箱入り娘状態が続く秋葉。箱の中にさえいれば、チャットも食事も可能で、好きなものだけ見ていられる。慣れさえすれば、現実の厳しさに目をそむけ引きこもるには快適な環境だ。次第に居心地の良さを感じて無批判になる秋葉を蘇らせたのは「まんまる焼き」と食い意地の強さだが、ここはイモちゃんとの友情だと解釈したい。リアルな結びつきの記憶は、怠惰な自己実現に勝ると。
ストールした箱、フルカウルの再起動&緊急パスワードは「宇宙をかける少女」と、そのものズバリ。そう呼ばれる本人しか気づかないし、これで起動するモードは箱をコントロールして移動することもできる。イモちゃんのナビゲーションでポッドまでたどり着き、クサンチッペから脱出成功。







暗殺ドロイドに刺されたナミは比較的軽傷だった。軌道喫茶「えにぐま」の2階に寝かされていたのだが、1階の喫茶ではネルヴァルがナポリタンを調理している。帰還したアレイダも外装を解き、神楽の姿に。顔をつき合わせて食事をすることに慣れない、人との結びつきの弱さが現れたナミ。もう一人の獅子堂の娘がやってくると聞かされ、動揺するナミ。
この「えにぐま」のネルヴァルと神楽の前で、ナミは何らかのメッセージを受けるべきフラグだったと見られるのだが、自身でフラグをへし折り、店を飛び出していった。秋葉が夢で見た「えにぐま」と違い実店舗でのことなのだろうが、神楽が貼っていたメモもそのまま、誰にも読まれることはない。
寿命が尽きかけた、ほのかが向かう地球の軌道近くで待ち伏せする高嶺。思考も感情も外部からコントロールされている高嶺の本心は見えない。
二人の戦いに乱入したナミの自己実現は、己の感情のまま破壊と捕獲だけ。このほの暗くも底の浅い欲望こそ、彼女に相応しい。己の命が尽きようと、シャトルだけでも地球へ送り届ける覚悟でQTアームズで単機戦うほのかはナミに撃墜されたように見えたが、次回予告にはフォンと共に見えたから無事だったようだ。
ほのかを斬って返したナミの矛先は姉の高嶺に。獅子堂家内で一人無視され続けた恨みとばかり、近親憎悪が暴走したのか。ただ、2人ともネルヴァルの刻印が同士討ち防止の機能でも備えているのか、他の伏線があるのか結論は先送り。







月面基地では、オービタル・ユニオンを構成するウーレ人民共和圏に寝返ったのか、元々傀儡だったのか、スパイが察知した風音との会話の録音をネタに、総督が基地指令にミサイル発射を命令。
反物質ミサイルをカークウッドに撃ち込み、カークウッドの混乱に乗じネルヴァル共々殲滅を狙っているのか。
メイドサイボーグ、ナビ人のイモちゃんの奉仕と自己犠牲の結論が、単身でのミサイルへの突入。この世界がロボット三原則に縛られているようには見えないが、イモちゃんは主人への忠誠心が厚い、古き良きタイプのサイボーグだった。合掌。
太陽圏でプロキシマの冠を回収に向かったつつじの自己実現は、アグレッシブというか無謀とも言うべき挑戦だが、「神を試しに」と大胆な挑戦。見栄えばかり気にしていたベンケイは、この成功で男になれただろうか。つつじの姿が見えないが、次回予告にいたから無事なのだろう。
それぞれの自己実現と自己犠牲を見せたが、秋葉の番がまだだ。イモちゃんを喪ったショックで落としておいてから、最終回近くで持ち上げる構成だと思われる。そこにレオパルドの男の自信回復を重ね合わせるのだろう。
玉と鏡は既に装備済。冠はベンケイとつつじが回収、インスマス環礁で剣を回収すれば四種の神器が揃うことになる。
ナミと高嶺は、このままいらん子状態でリタイアとも思えぬが、神楽が回収するのか風音が回収するのか。獅子堂評議会の長老の姿も予告で見え、終盤の鍵を握るキャストが揃い始めた。




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