次回は最終回だということにいまさら気付いたが、何も始まらないまま終わってしまうような気がする「シャングリ・ラ」の第23話。
設定も突っ込みも甘いまま、そしてヒロインは何も知らないまま終末を迎えようとしている。欺瞞に満ちたアトラスのドラマも、終わりの始まりを描いた長い長いオープニングフィルムを見せただけで終わってしまうのだろうか。
三つの御璽を揃えた美邦を連れて涼子が向かう先は「第ゼロ層」。御璽それ自体はセンターシャフトのエレベーターを開く鍵に過ぎないようだ。AAAランクの者であれば、誰でも良かったのだろう、涼子は。
そこに眠る卑弥呼のミイラを発見したのが、かつてのアトラス総裁の凪子とタルシャン。このあたりの設定がSFなのかミステリーなのか、少し適当さを感じるところだが、卑弥呼のDNAでバイオコンピュータゼウスを作ったらしい。水蛭子と少女の人柱と天瓊矛(アメノヌボコ)がアトラスの固有振動を抑える3点セット。
水蛭子無き今、天瓊矛(アメノヌボコ)を美邦に引き抜かせようとする涼子の目的は何ともわかりにくいが、ゼウスのフロントエンドが独断で暴走しているという解釈で良いのだろうか…
国作りの象徴、天瓊矛(アメノヌボコ)を抜いてしまうことで、世界を再び混沌に返すのだろう。日本神話を取り入れているが、ミイラの主が卑弥呼とはミスマッチ。国作りには関係ないのだが。
そんな涼子の暴走にサブキャラたちの動きの悪いこと…
メデューサを止めるべく奮闘する香凛に、このタイミングで両親は既に死んでいると、真偽は知らぬがゼウスの情報操作に香凛がショックを受けるシーンはクライマックスへの流れを止めてしまう。
訳知り顔で姿を見せる凪子もタルシャンも、母を人質に取られた草薙も、國子を後押しするエネルギーに欠けている。最後は登場キャラを満遍なく出せば良いと考えているのだろう。
そんな中で、小夜子は美邦を思いながら今度こそ散っていったのだと思いたい。
最終話前のタメも作らず、ドラマも盛り上げずに、最後はヒロイン國子をラスボスに向けて単身突入させる引きで終えた。
稲垣隆行の絵コンテ回だった。作監の一人が高岡じゅんいちだったためか、所々ドルアーガっぽいキャラに仕上がっている。
どのようなオチをつけるか大きな期待はしないが、最後くらいはGONZOらしさ(良い方向で)を見せて締めくくって欲しいものだ。
