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カテゴリー「シャングリ・ラ」の記事一覧

シャングリ・ラ 第17話「暗夜抗路」

隠された真実に向けての動きが出たところで、多少期待が膨らんだのだが、今話のアバンとAパート冒頭で台無しに。トリガーに指をかけたキャラクターに長々と解説させてはいけない。
激しい展開が続く中に不意に訪れた時間の空白で起きた事件を演出していれば多少は腑に落ちるものの、この武彦の独演は説明のための説明だとあからさま過ぎる。
アトラスの固有振動を抑える人柱に武彦の妹も犠牲に。アトラス公社から送り込まれた國子の護衛が任務の武彦。どうせ撃てない膠着を、草薙の登場で無理に打ち切らせるシナリオを擁護はできない。
アトラス総裁後継者のトリプルAという名前に踊らされる人々と、何も知らされていない主人公のズレが徐々に一致してきているとは思うが、その過程が粗雑に過ぎる。

アトラス公社の追及を寸前で逃れた破産者香凛の姿は秋葉原に。破産前に個人名義で秋葉全てを買い取っていた。小夜子と香凛の接点が良くわからぬが、美邦と水蛭子を連れ、秋葉で香凛が再編成したシンジケートを頼って落ち延びてきた。これで「月」を手に入れた形。
國子の方は連絡が途絶した練馬支部へ。地下鉄伝いに移動した練馬では、光化学オキシダント濃度が高まり人は生きていられない。ダイダロスが練馬区役所を砲撃して、ビルも崩壊・炎上中。GONZOも自社ビルをモデルに描けばよいのに、練馬アニメーション協議会にも加盟していないからか区役所相手でも無頓着みたい。
地上にはびこり始めたダイダロス殲滅に爆撃機で焼き払う覚悟の國子。
秋葉爺たちもその調達には、新たな秋葉シンジケートのオーナーである香凛を通さないと難しい。
ここで香凛は「太陽」のトリプルA國子と再会し、アトラス公社相手の復讐戦に駒を揃えた(つもり)。

何も知らないまま舞台で踊る主人公たちの物語も終盤へ向かい始めたが、涼子はどこまで真実を知っているのか。追放された凪子の行方、武彦の運命、3番目のトリプルA草薙の向かう先など、もう少し整理しないとごった煮状態は変わらない。

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シャングリ・ラ 第16話「狂乱樹獄」

國子の行動原理を掬い取る演出はサッパリ駄目だが、それ以外は動き出し始めて少しは面白くなってきたのかなあと思わないでもない「シャングリ・ラ」の第16話。それでも「お話を作るためのお話」を動かしているようで、低迷する空気が払拭されたわけではない。
原作のことは知らずに書くが、このシナリオの引きの弱さは後半の展開にタメを作っているからなのか。いくらなんでもタメすぎではないか。村田蓮爾のキャラデを採用したから、もう少しキャラ寄りのアニメになるかと思ったが、話作りが好きないつものGONZOだった。

事実上の敗戦だったアトラス進攻計画後のドゥオモに戻った國子。「國ちゃん」の顔と「メタル・エイジ総統」の顔。
國子の出生の謎が隠されたままであるから仕方ない部分もあろうが、育ての親の凪子を自らの手で追放する國子の痛みは、全く描き足りない。國子の自立を描きたいのかと思うが、モモコへの強い依存とのバランスが悪い。
池袋や六郷橋からの対空砲は、遺伝子操作された植物「ダイダロス」が熱源に反応して噴出する種。種には自噴機能も備えているようだ。森林火災防止のために撒かれた植物に森も地上の人々も復讐される危機が、大団結の伏線にでもなるのだろうか。
その森林を見つめる國子の背後から銃を向ける武彦。アトラスで多くの少女の靴を見て、失われた過去に気付いたのか武彦。涼子に報告された、地上にいるナンバー13とは武彦のことだろう。何らかの任務で國子のそばにいた。これまで過去の記憶がなかった理由は、設定でどうにでもなる。
モモコにしても過去の出来事はある程度知っているのだろう。知らぬは國子ばかりなり。

アトラスでの動きは草薙が軍を自ら除隊。
ミーコがヒルコの依り代に。ミーコ奪還に自らの意思で月宮殿を出た美邦。
ヒルコを連れ出し、美邦と共にアトラスを出ると言う小夜子。
それでも涼子が強気の源泉はわからぬが、タルシャンが握っていた権力も掌握したと言うことだろうか。
そろそろ中途半端な膨らませ方を控えて、何も知らずに動かされている主人公をどうにかしてもらいたいと思う。

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シャングリ・ラ 第15話「迷走敗退」

今週からtvkで見ることに。東京MXの放送分からキャプチャーを追加するかもしれない。
アトラスに吶喊攻撃を仕掛けたのは良いものの、そこに映された戦い方をみるとメタル・エイジの戦略も戦術も稚拙。さらに輪をかけて、國子の心情を拾うはずの演出もぎこちない。つい先ほどの事態をなかったかのように次の展開に追い立てられているような不完全燃焼な気持ち。
擬態都市の議事堂内で凪子の過去の姿を見せられた國子の衝撃をフォローしないのは不自然だし、武彦が迷い込む社の白い影の秘密など、新たな伏線を張りたい気持ちはわかるけれど、やや乱暴だ。

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大きな流れで見ると、事態は急展開。
涼子とタルシャンの申し入れで、休戦協定を受け入れる國子。苦渋の決断には程遠い演出。
アトラス側も炭素指数ペナルティを恐れての行動だが、化学兵器を使用した森に潜む第3の勢力とやらの謎は引っ張ったままだ。
調子付いている香凛を破産に追い込んだのは、タルシャン&アトラスかと思ったが、香凛とメデューサの暴走に袂をわかったチャンが凪子と組んだため。「アジアの暴竜」と呼ばれたカーボニストが凪子とは。何でもありで仕組まれたような世界、カーボニストたちが経済を牛耳る世界でアトラスの後継選びがどうとか、こんな出来レースには萎えてきた。
既に決まっていた事実を目の前にひとつひとつネチネチと晒されるようで気分が良いものではない。
伏線の回収を工夫してくれないと、動き出したドラマも素直に楽しめなくなってしまう。
キャラクターたちの悩み・迷走を描くのは悪くないけれど、真っ直ぐひたむきなキャラクターがいないから重苦しくて仕方がない。

破産した石田ファイナンスを再興すべく、速攻で日本政府の資金をアトラスのシステム、ゼウスをハッキングして得ようとする香凛。タルシャンを裏切る涼子、國子と草薙の再会、逮捕されるミーコなど、それぞれの利益のために物語りが同時起動したが、この伏線をキチンと整理できるとは思えない。サブタイ通りの展開にならぬように願いたいところだ。

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シャングリ・ラ 第14話「変貌都市」

空中都市アトラス突入に成功した國子たちメタル・エイジ。
徒手空拳の頑張りは認めるが、都市自体を擬態した防衛構造に翻弄されているだけ。そもそもこの作戦の主要目標が何だったか忘れてしまった。勝算なしでの特攻か、総裁就任のパフォーマンスにしか見えない戦闘シーンはつまらない。
アトラスの国会議事堂内で、國子が凪子の真実を知るまでに尺をつなぐ前戯だとしても、それでも陳腐だ。

國子の心理面、モモコと離れたくない、一人は嫌だとの気持ちを改めて強調するのは、この先の出来事につながる伏線だろうか。絵的にも國子とモモコの並立カットが多く、その時の主導権は立ち位置の前後関係などで表現している。擬態された東京の街並みで追っ手から逃れる二人だが、やはり離れ離れになって行く。
國子の前に草薙が立ちはだかるが、この草薙(ディグマ3)のキャラ立てが不足気味のためか、いまひとつ戦闘シーンの端々に出る言葉も響かない。内戦状態で日本人同士が戦うの事に抵抗あるようだから、終盤では戦局に深く関わるのかもしれない。

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進攻されても涼子は涼しい顔。タルシャンには卑屈な態度を隠しているようにも見え、こちらも終盤での波乱の元を内包している。
アトラスの成り立ちを擬態都市でモモコが國子に、涼子が紫音に語る形で切り返しながら視聴者に説明したあと、国会議事堂に一人潜入した國子が見たアトラス初代総裁の北条凪子とタルシャンの若いころの写真。
國子の「国会議事堂」集合の命令に、武彦が「都庁」と復唱したのは勘違いか、これを見せたくなかったからか。

この天と地を股にかけた壮大な出来レースを知った國子がどう動くのか、メタル・エイジと地上の住民の運命も巻き込んで、ようやく核心へと近付き始めた。
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シャングリ・ラ 第13話「飛行少女」

ん?メタル・エイジ総統となった國子の初陣、アトラス攻略戦だが、何か物足りない「シャングリ・ラ」第13話。
香凛とその姿を初披露のタルシャンは、この日本の内戦に乗じて儲けを企んでいるように見える。ただ、香凛の投機手法がメデューサを今までと同じように用いるようだが、タルシャンは自ら日本に乗り込んで意欲的な行動。出迎えたのは副社長、タルシャンは最高顧問、社長はアトラス公社の涼子と言うことだから、アトラス建設費もここを経由して炭素指数取引市場から調達しているのかもしれない。このシステムがあるから、政府の力を上回るアトラス公社の権力もあるのだろう。香凛はハシゴを外されかけている気がしてならない。

ステルス戦略爆撃機B-2に似た機体が横田基地跡に隠されている。秋葉爺さんたちの伝手らしいが、政府に知られず整備員も見かけず、パイロット1名で飛ばす荒唐無稽な設定は軽く流しておく。単機低空で迎撃戦闘機を振り切る性能や、飛行中の翼の上でブーメランを振り回したりする國子はファンタジー小説だと思えばなんてことはないが、かなり興ざめだ。
ここまで書いて気付いたが、今回の攻撃は國子視点での構成に感情移入できないのが違和感の原因だ。アトラスへ勇躍降下してゆくメタル・エイジのメンバーたちの気持ちを拾い上げることはなく、國子の唱えるアトラス奪還の大儀も響かない。
涼子は元より、香凛もタルシャンも映画を見るように事件を観賞している。当事者たちであるのに、客観的・傍観者の余裕の表情が事件の緊迫感を遠いものにしている。画面の向こうの死にはしゃぐ美邦を諌めるミーコと、死が心に与える痛みを教わった美邦の涙だけが救いだ。

空戦ドラマ自体はドリル状の擬態戦闘機の登場で大味だったが、絵コンテは悪くないと思う。脚本:武半慎吾、絵コンテ:竹内敦志は、I.G.での仕事のイメージが強い。作監は神戸洋行。仕上がりがパッとしないのは、スケジュールが厳しいのか?
見所はパイロットのコードネームKDの仕事ぶり。退役軍人の成れの果てに見えたが、心はガチガチのファイターのまま。名バイプレーヤー中博史が良い演技をしている。CLANNADの岡崎父と聞き比べるとギャップが面白い。
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シャングリ・ラ 第12話「生勢流転」

メデューサ殲滅作戦に失敗した軍の生き残りは、草薙(ディグマ3)を除いて涼子の指示で処分された。
アトラスの声を聞いた美邦(ディグマ1)が何故アトラスの後継者に指名されないのか、他の2名のディグマの存在を知った小夜子は、それを探ろうと「ゼウス」にハッキングを試みるも、涼子の手で拘束。
3人のアトラス後継候補が明らかになってからは、多少はキャラクターの相関がわかりやすくなってきた「シャングリ・ラ」の第12話。しかし、シナリオと作劇がイマイチなので、キャラクターたちが表面的な演技に止まっているようなもどかしさもある。
例えばモモコの生還にしても、ミーコの影の協力があったことを語っているものの、拘束されていた意味がどこにあるのか、まだ先の話を待たなくてはならない。
國子(ディグマ2)もメタル・エイジ総裁になったといえ、アトラス突入計画の決意の程も怪しい。やはりモモコの庇護なくては、その決意を自信を持って言えない國子がいる。

秋葉原のシーンでは何がしたかったと思えば、武器調達にかこつけてはいるが、新総裁國子の新作フィギュアを見せたかったようだ。
人前に何とか出ることが出来た、着ぐるみの香凛と國子の再会を伏線にする意味はあるのだろうが、その先はわからない。言い換えると香凛のポジションがわからない。アトラス公社に狙われる金融システムメデューサのプロデューサーの立場ではあるが、アトラス後継選びの鍵を握るのだろうか。

シリーズ冒頭の掴みは良かったのだが、爽快感を捨てて場当たり的に見えるて鬱事件や庇護者モモコ拉致などで國子の内面を描かないまま、成長も見せないままで進んでいる。真の敵がわからない戦いでは、ヒロインの空回りも仕方ないだろうか。
いつものGONZOらしいと言えばそうだが、これでもう1クールはつらい。
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シャングリ・ラ 第11話「胡鳥夢幻」

「籠の鳥」「歌を忘れたカナリヤ」をモチーフに、ディグマたちの現在の立ち位置と心象をリリカルに延々と描写した「シャングリ・ラ」の第11話。
それで何がわかったかと言えば、アトラスの後継候補=ディグマは3人。そしてプロトタイプとも言うべき「ディグマゼロ」が存在し5年前に死亡した。このディグマはクローンということだろうか。
前回までにディグマ1(美邦)とディグマ2(國子)は、お告げのようなアトラスの声を聞き、今回はディグマ3(草薙)がマーシャル沖で「昼と夜を従え…」とアトラスの声を聞いた。昼=國子、夜=美邦か。
アトラス政府とメタル・エイジは炭素経済中心の内政外交の方針で敵対しているように見えるが、このディグマたちの関係から考えると、アトラス政府の後継争い、跡目騒動ではないか。そう考えると死んでいった市民や収監されていた少女たちは浮かばれない。

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人と会わず、引きこもってトレーディングに励む「籠の鳥」香凛をメインにフィーチャーしているが、両親と早く暮らせるようにトレーディングに励むという動機も、彼女の自己暗示だったのか?
彼女を解放する役割でディグマゼロが登場するが、この関係がハッキリしない。ディグマが3人揃った段階で、ゼロを使って香凛の伏線回収に動いたのだろうか。サブストーリーとして広げる気があるか分からぬが、メインの後継争いに転機を与えることにはなるかもしれない。
香凛はメデューサと運命を共にすることを回避するフラグが立ったようにも見える。

鳥籠から抜けようとした美邦は太陽光に焼かれ、それでも外の世界への未練は残している。地上のドゥオモでメタル・エイジ総裁を継いだ國子も動き出そうとしている。とりあえずモモコの事は横において。
ディグマたちが動き始めたところで、1クールも終盤になってしまった。
今話の脚本は、珍しいところで出渕裕。大野木寛つながりだろうか。特に悪いシナリオでもないけれど、収容所惨殺回と並んで、シリーズ全体の中で判断すべきだと思う。
グロス制作はAIC SPIRITS。

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