池上永一の原作は読んでいないけれど、経済戦争をアニメに起こすのは難しいことがわかった「シャングリ・ラ」の第6話。
大野木寛の脚本をベテラン飯田馬之介がコンテ切っているが、トレーディングのシーンでは心理戦を描けずに、國子を占星術師まがいにファンタジーに演じさせるしかない。
システムトレーディングの電子戦ではオペレーターのアクションなど無意味だとわかっているはずなのに、モブキャラに取引所の場立ちのような芝居をさせてしまう演出も古臭い。
擬態装甲のサンプルを奪われた草薙の失態はお咎めなし。アトラス公社に強いヒキがあるようだが、本人にも母親にも自覚なし。小夜子が草薙の素性を探っているが、美邦と同じ剣を持っていることから、いわれのある生まれだとは想像がつく。
美邦に謁見する草薙は正直と言うより、天然ぶりを発揮して命は無事だが、絵の方は見たことのあるようなレイアウト、カットが多くて退屈だ。
地上側では草薙から分捕った擬態装甲のサンプルの件は置いといて、経済戦争がメイン。
Bパート冒頭のジャングルでブーメランを投げる國子のシーンは間延びして、棒立ちのカットも変だ。







メデューサと似たシステムは、メタル・エイジが持っているのではなかった。香凛は日本政府を巻き込んで、そのシステム「オロチ」を炙り出す作戦を発動。政府資金で市場に介入しクウェート経済を潰し、EUをブロック経済制に追い込み、さらにはモルディブに「オロチ」の痕跡を見つける。
涼子は香凜と連携していたわけではないが、オロチの所在を米軍に通報し気化爆弾で壊滅に。
漁夫の利を得たのは、暴落後のクウェートへの融資実行日に米ドルが暴落することを予想していた涼子だろう。オロチを作ったのはメデューサと同じタルシャン。メデューサを成長させるために、オロチを犠牲にした。香凜の関係者のようだが、奥が深そうだ。クラリスはクウェート投資で破産か。
國子が地上の異変を感じるのは何かの伏線だろうか。今回の経済戦争の前振りだけだとすると不自然。尺埋めかもしれないけれど。
トレーディングシーンでは國子が喋りすぎ。主人公・ヒロインが饒舌に事態を解説するシナリオなど興ざめだ。ヒロインを補佐する強力なサブキャラが不在であることが影響している。頭脳戦ではモモコは役に立たない。サブキャラはサブキャラのままで、ヒロインのポジションを食いそうな活躍をする予感が全くないのが残念だ。
敵方キャラにしても表裏の片面しか見せる様子がなく、ドラマティックな展開が期待薄なのが残念。フォーマットに従って淡々と描く恐れがある。
地上のシーンも動きが悪く爽快感なし。
話数を重ねるごとに「良くない方のGONZO」が頭をもたげてきたのは、制作が順調でないのではないかと疑ってしまう。厳しい2クールになりそうだ。


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