「紅」第10話。当たり前のようになってしまった紫との生活を失った真九郎。落ち込むとばかり思っていたが、プロとしての責任と一人の男としてとるべき道とのはざまでもがいている。
真九郎の暴走を監視かたがた、真九郎の技のキレを確かめた後、問わず語りに自分の過去の失敗を明かす弥生。自ら語りだす弥生は珍しいが、まさか死亡フラグではあるまい。
妙に割りきりが良く見える真九郎に失望半分、心配半分の銀子。彼女がデレる日は来るのだろうか?
紫が襲われた時、真九郎が敢えて角を使わなかったの様子は夕乃との会話で察せられるが、その理由は崩月流を隠すためか、思うところがあったのかは曖昧にしている。
闇絵や環にしても真九郎の気持ちを察しながら接しているが、牡蠣は禁断の悪魔の味と言うのは同意。
五月雨荘からの引越しを指図する紅香に対し、九鳳院へ行かせてくれるように頼む真九郎。この二人の五月雨荘でのシーンは、キャラクターの気持ちに合わせて絵が動いているようで素晴らしい。実写ドラマでは難なく撮影するであろうシーンを、アニメーションで表現することの価値はこのあたりに見い出せる。
紅香が失望したのは、古いしきたりと女たちの中で、九鳳院を変革することの出来なかった蓮丈。
紅香が期待したのは、しくじりながらも守るべきもの進むべき方向を見つけようと足掻く真九郎。
その真九郎にしても、周りの女たちの中で生かされている。
この女性たちの中で少年が過去に亡くした想いを取り戻す真九郎、女として人間としての存在を消されながらも外界に触れ変わり始めた紫。この不器用でも真っ直ぐなペアの行き着くところが幸せならと願わずにいられない。
主人公は自らの手でお姫様を取り戻しに悪の館へ向かうわけだが、ラスボスは竜士か前当主か。蓮丈ではあるまい。
この終盤での振る舞いで失望から希望の存在に変われるのか、蓮丈も試されることになるだろう。
ボーイミーツガールの頃を過ぎて、わずかな期間に主人公の真九郎の成長を自然に見せてくれた中盤の緩急つけた展開。終盤にも期待したい。

