AT-Xでは視聴年齢制限がついていたようだが、それは青少年及ぼす劣情ではなくグロテスクな描写への配慮だろう。でも、このくらいであれば地上波放送でも問題が少なそうに思える「屍姫 赫」第1話の感想など…
原作コミックは知らないので、相変わらずぶっつけ本番のインプレッション。事前の期待は貞方希久子のキャラデだけ。
全体のトーンは暗く、夜と闇を描く場面が続く。その中で寺の本堂の蝋燭の揺れる炎の下、「死んでいる」ヒロイン星村眞姫那(ほしむらまきな)の傷ついた肉体。死体だから無機質なタッチで描く狙いはわかるものの、「さっきまで生きていた」余韻と肌の艶めかしさ、そこにつけられた傷のむごさを強調しても良いのではないかと思う。そこまですると地上波では無理かな。
死体描写にさえ期待を持ってしまうのは、すでに私も死体に魅入られているのだろうか。
その死なない「屍姫」眞姫那と何らかの契約状態にあるのは寺の和尚、田神景世。他の僧たちも同じ目的を持ったものらしい。
その寺の経営なのか福祉施設にいた花神旺里が主人公のようで、施設を出て一人暮らしを始めるところに、「死んでいる」眞姫那との出会いが待っていた。彼も何らかの能力で死者と交わる力を有するようだ。
事件は「ハーレム犯」が引き起こす美女殺害事件。その犯人も死なない。
その屍退治の役目が眞姫那。寺は屍退治の組織の一部、隠れ蓑のようだ。
事件そのものはデスノート風の怪物退治で陳腐な展開だが、戦闘シーンでは見紛う事なくガイナックスと思わせるの眞姫那のカットが続く。しかし貞方キャラデで、このタッチだとジブリアニメにも見えてしまう不思議な感じだ。
このバトルシーンがあるのなら、それだけで「屍姫 赫」を見続けるモチベーションになる事は確かだ。
無事に屍退治を終えた後の眞姫那のシャワーシーンはオマケだね。AT-Xだからといって何かが見えるわけでもない。相手に敗れた眞姫那のボロボロになったセーラー服も、大事な部分の布だけは残っている。勝っても負けてもお色気なし。
眞姫那役の秋山奈々も旺里役の羽染達也も演技は残念賞。
アニメ声優演技に馴染んでいないが、これから伸びるのかわからないが、素人くささを狙って起用したとしても、今はキャラに負けてる。
そこそこの実力キャストを他に揃えているから、作品全体でレベルが揃えば良いとは思うが、眞姫那には屍なりの感情の起伏・抑揚が求められるのだが、「棒」ではいけない。
Beautiful fighter 初回限定盤屍姫 赫 サウンドトラック