夏のリゾート地での怪奇心霊現象騒動を前話からつないでいる「とらドラ!」第10話。
ホラー嫌いなみのりんを怖がらせて、あわよくば竜司と親密にさせる作戦も、逆に竜児と大河コンビが怖がらせられる始末。このオチは「実はみのりんはホラー好き」で、ホラーネタ振りを期待したみのりんの逆張り戦略。いわば「まんじゅう怖い作戦」
それに北村が乗っかって、竜児と大河への逆襲計画をプロデュース。まんまと竜児たちが引っかかったが、そこに嫌味な感じはない。
リゾート回らしい水着もエッチなハプニングも不足しているけれども、不満はない。
朝食と海での弁当の仕度を手伝うみのりんに、竜児の血圧上昇中の表情はかえって微笑ましくなるのだが、ひょっとしてこの作品のヒロインは彼じゃないのかと思えてくる。目つきの悪さから敬遠・誤解されてきた竜児にとっては、春が来たようだ。
歪んだ五角形のもっとも飛び出した角にポジションを取る亜美。竜児へのモーションはスルーされ気味なのに悲しい感じがしないのは、その素直じゃない行動こそが今の亜美の存在を表しているのだろうし、その仮面に隠された気持ちが動き始めているのが見えるから。
大河は物理的な位置こそ竜児に近いけれども、彼女の生活感のない行動がどこからくるのか、隠されたものが見えない限りは竜児の気持ちが向く事はないのだろう。両親や家庭のことなど、彼女を形作ってきた環境が語られる話数を待つ事になる。みのりんよりも亜美よりも、最も秘密が多いメインヒロインが今の大河。
夜の浜辺の花火の光景、遠くの打ち上げ花火にはしゃぐみのりん、線香花火の玉が落ちる大河、そんな光景を俯瞰する亜美と、ヒロインたちの夏の日を一瞬で切り取ったコンテの鮮やかさ。
脚本:樋口達人、絵コンテ:カサヰケンイチ・高田耕一、演出:カサヰケンイチ。
高校生男女の関係を決め打ち設定で固定させずに、いわゆるステレオタイプなヒロインから外している。最初は「また釘宮理恵のツンデレヒロインアニメ」と思っていたことを恥じねばならない。
外見容姿からは窺えない悩みや劣等感も描いた上で、各々の美点を竜児がフォローしているから、単なるハーレムアニメにならずに済んでいる。竜司がちょっとイイヤツ過ぎる点も感じるが、北村とのバランスが絶妙なのでOK。他の女性キャラ、同級生などが絡む話も見たいと思う。
次回から3話連続での「大橋高校文化祭」で1クール目をまとめるようだ。
でも、竜児が留守中のインコちゃんとやっちゃんの運命もフォローしてやってください。
とらドラ!サウンドトラック「いいから聴きなさいよ!このバカ犬!」とらドラ!新オープニングテーマ「silky heart」堀江由衣(初回限定盤)(DVD付)とらドラ!新エンディングテーマ「オレンジ」逢坂大河・櫛枝実乃梨・川嶋亜美
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