大河の父親と文化祭と、波乱を予感させたものの意外と平穏にまとめた「とらドラ!」第13話。ちょうど2クールの折返しの中締め。
なんだかシナリオと演出に上手く騙された気がしないでもない。心にモヤモヤは残るけれども、暗雲漂っていた前回から思えば、暗いところばかり取り上げずに前向きな気持ちで次のエピソードにつないだ。
大河父の無責任な行動は、みのりんによれば1年前にも同じことがあったと。きっと今回の竜児と同じ役割をさせられたのではないかと想像させられるが、その時の大河父への怒りを消化してこその大河との友情だったのかもしれない。
唐突な福男レースにも、大河のためにトップを争う竜児とみのりんの関係は、もはや「同志」の域に達したのかもしれない。後夜祭のキャンプファイヤーやフォークダンスの場面でも、ベタなラブラブハッピーエンドや能天気な恋愛フラグで、この世代の男女の機微を一括りにしないところが好ましい。
「ダンスって、どうやるんだろう」フォークダンスでの大河のつぶやきが、嬉し悲しく響く。
祭りと事件の後に、心に残したもの、残らなかったもの、傷ついたこと、嬉しかったことなど一人一人の想いを大事に描き止めようとする作り手の意思が伝わってくる。
メインヒロインだけではなく、サブキャラやモブキャラにまで気を使いドラマを演じさせ、青春の1日の出来事をこれほどまでに膨らませたドラマ作りは素直に評価したい。
キャラが統一しない感じではあったが、相変わらずの制作総力戦で悪い事もない。作監には海堂ヒロユキ、岩倉和憲、柳伸亮。岡田麿里の脚本からコンテの下田正美、演出の雄谷将二は良い仕事だったと思う。
ベタなラブコメラノベではない、少女漫画的な心理描写も織り込んでいるのは原作の良さなのだろうか。今期の作品で放送が終わったら原作に当たってみようと思ったのは、この「とらドラ!」と、あと「かんなぎ」かな。
2クール目も楽しみにしたい。


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