新曲発売日にシンクロしてOP/EDも変更。
オープニング曲「silky heart」で切ったコンテはシンプルすぎて物足りないが、慣れれば気にならないだろう。でも慣れた頃には放送も終わりそうだ(全25話)
生徒会長選挙に合わせて北村の失恋話を終えたのを受けて、ねじれた想いが加速し始める「とらドラ!」の第17話。
衆人環視下での告白も玉砕した北村は「失恋大明神」と崇め奉られ、会長のすみれ(兄貴と呼ばれている)と大立ち回りを演じた大河はファン急増。今回この二人はすっかりアク抜けして、周囲から見たら浮かれているようでもある。
これから2~3話かけて学園でのクリスマスパーティーの準備を中心に、そこに集まる登場人物たちの思いのすれ違いを描くようだ。
その冒頭では、シナリオは普段明るいみのりんをナーバスに描いて、彼女の裏にあるものを探り出そうとしている。表向きは試合のエラーを気にしていることを強調するも、前話から亜美のいう「罪悪感」が契機になっていることを明らかにして、わかりやすい構成。
パーティーの準備委員もやらず、ファミレスのバイトも休み、ひたすら竜児を避けるみのりん。結果、そう見えているだけであって、根っこは別のところにあるのかと思えなくもない。
大河を北村に近づけ、自分はみのりんと近づくはずの竜児に芽生えている複雑な感情。春田たちが大河と北村を応援しようと前面に出てきたり、北村の事が好きな麻耶が大河を竜児とくっつけようと応援したり、ねじれた想いは交錯し加速し始めている。
麻耶も亜美の取り巻きから昇格するには、もう一段のキャラ立ちさせないとならないが、このエピソードで大河と争うことになるのだろうか。奈々子も何かの折にエピソードが欲しいところだ。
今回は、他人の表情・感情に人一倍敏感なはずの大河を幸福者若しくは浮かれ者に仕立て、竜児とみのりんには自身への不誠実さを問うかのような、今までとは違うポジショニング。
この現実に皆が気付いた時、大河が見せる悲しげな表情は想像できる。ねじれた糸を一本づづ解きほぐし、小さな痛みを繰り返し与えるのもドラマだが、このモラトリアムな世界を大崩壊させる事件で締めるのもまた違ったドラマが見られるだろう。
どのような進展が見られるかわからぬが、亜美は独自のスタンスでドラマを眺めていそうな気がする。そこを無理にでも他人の痛みに関わらせて、大人すぎるように見える亜美の葛藤も見せてもらいたい。
いつだって制作側は本気だと思うが、今回の絵はさらに本気さが感じられ、Aパートの大河のクローズアップは、ドーナツの輪などなくとも天使の表情。作監は岩倉和憲と大塚舞の2人体制。横谷昌宏の脚本と鈴木洋平のコンテも変な仕掛なしで素直さが感じられる。
青春の群像劇風の展開になってきたが、この先も変なバイアスをかけることなく構成してもらいたいと思う。



