狼萌え経済アニメ「狼と香辛料」第4話。
原作は読んでいないので(そのうち読もうと思うが)タイトルの「香辛料」は、古典的な取引の代表商品の胡椒を意味するのだろうが、お話の方も前話で経済の薀蓄を語った後に経済サスペンス風にスパイシーな味付けになってきた。
比較的シンプルな構成で、商取引からホロの命運に関わる事件へスライドして行く様はスムーズ。
情報屋ゼーレンが流した新銀貨の偽情報。
新銀貨の銀含有量が上がるとの噂を信じて現行銀貨を買い占めた商人が、逆に含有量が下がっている事実に気づき投売りした現行銀貨を安値で買い占める。
ゼーレンのバックにはライバルのメディオ商会、さらに貴族が噛んでいることをミローネ商会の支配人の情報網が掴んでいる。
情報操作・風説の流布での相場攪乱を狙った稚拙な作戦だが、ゼーレンは使い走りに過ぎない存在なのだろう。もっと大きな利益を得るためにバックでは空売りや先物取引、手形決済など駆使してくるのだと思う。
諸侯がバックにいれば他国の偽造通貨を流通して儲けるなんて方法もあるかもしれないが。
ミローネ商会と組んで利益の分け前を、獲らぬ狸の皮算用のロレンスは自分の店のデザインを考え、夢見がち。ホロは二日酔いと大事なことを忘れているようで不調。
昔の相棒の事を思い出したホロに気に障ったようなロレンスの様子と、店持ちになる事とクロエの名前に脚をぶらぶらさせるホロの感情表現の対比が良い。
宿屋のベッドで自分の尻尾を抱いて横になるホロ。抱き枕カバーを発売してくれればいいのに。耳と尻尾付きで。
長い年月を生き、独りは飽いたホロ。一つベッドでロレンスと向き合うものの、人と狼の一線を超えるラブロマンスにはならずに、サスペンス編の後半へ。
宿屋のロレンスとホロを襲う、手斧の男たち。メディオ商会の差し金かと思うが、そうでもない様子。
街中をホロの手を引き、ミローネ商会へと逃げる二人。ホロが麦をロレンスに分けたのは、何かあっても必ず戻る覚悟の表れ。「ホロ、この一件が終わったら買い物に行こう」ロレンスの言葉は死亡フラグだが、そんな事はあるまい。
囮になるホロ、追っ手を撒いてミローネ商会に逃げ込み庇護を求めるロレンスに支配人の「新銀貨の取引に価値の無い人質を取る理由は他に」
それは情報を掴み動き出しているミローネ商会にとってはロレンス自身も同じく価値なしになるから、ロレンスは微妙に危険な橋を渡っている。担保取らずに大きな商売は危険な気がするのだが。
追っ手のバックはホロを狼と知って狙った。ホロ自身が狙いだったようだ。
ホロが本気になれば逃げるのは容易に思えるが、賢狼には何か案があるように見える。
追い詰められたホロの前に立つ人物は、多分クロエだろう。
狙う理由は推測の範囲だが、賢狼に去られたパスロエの村へ豊作を取り戻すため、一神教の教会での異端狩り、嫉妬?色々と想像できるものの、次回の新銀貨情報とホロを狙う秘密のミックス展開に期待したい。









COMMENT