TVインタビューでの詩人美川キラメキの「死ねばいいんじゃない」
醜い虚勢のまま、その言葉通りに少女A(13)に殺されたのだろうか。そして病室に眠る「美川文歌」とシゴフミ配達人フミカの関係は?
生きそして死ぬ人々の視点から病んだ現代社会を切り取るかと思わせて、下手な切り替えシナリオの話数を挟んで、フミカが主人公だと明確になった「シゴフミ」第5話。
社会派アニメと思わせておいて、実はキャラ萌えアニメだと言う事を自ら暴露した形。こちらもその心構えで臨まねばなるまい。
サブタイは今回の受取人の黒猫シュレディンガーが飼い主の家に戻った事も指すのだが、フミカが文歌の姿と対面したことも指すのだろう。
同僚のチアキが積極的に話に絡んできて、今回の届け先は同じシュレディンガー。
まだ生きているのにシゴフミ配達人として振舞うフミカへの疑問をチアキに語らせ、既に死んだ存在のチアキの夢とツルペタが膨らむ希望が失われたせつなさを見せ、まだ明かされぬフミカの存在の悲しさを照らし出している。
もう一方ではフミカの同級生だった要、刑事の息子の動きから話を進めている。
探し当てたフミカの消息、そこは病院で「美川文歌」のネームプレート。さすがに父親は事件の犯人として行方を知っていたが、息子の思うに任せていたと言うこと。
射殺事件の後、3年間一度も目を覚まさない文歌。
眠りを覚ますのは王子様のキスなのか、配達人フミカによる覚醒なのかこの先が待たれる。
これが本線なら、第1話と2話は番外編。それをシリーズ冒頭に構成したものだから困惑させられるし、第3話と4話は捨て回同然になってしまうし、意表をつく凝った構成にしたかったのだとしたら1クールシリーズとしては大河内一楼の失敗。中盤の挽回に期待する。
絵コンテは柳沢テツヤ、黒猫追っての大冒険風に尺を潰した気もするけれど、重いシリーズに動きがあって良かった。
柳沢テツヤって事はTNKのグロスかと思ったが、二原に参加しているだけ。




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