「狼と香辛料」最終話の第13話は、伏線をほぼ消化して第1期のエンディング。確か原作では第2巻までのエピソードのようだが、アニメではこの作品の売りであるロレンスとホロの会話、掛け合いを丁寧に拾って構成した佳作と言えよう。
通貨や商取引についても必要充分に尺を取ったので、単なるファンタジーとも違って話に厚みが出ている。経済についてのパートは社会経験のない若年層の視聴者には少々難しかったかもしれないが、旅の話のバックボーンに重要なので、原作で補完すると良いと思う。
その原作は続刊中(まもなく第8巻)だから、それこそオープニングテーマの如くまだまだ旅の途中で第1期を終えたが、変な伏線も残さずに旅の再開は容易に思える。第2期はDVDセールス次第だろう。
さて最終話について、ひとつ判然としなかったのがホロと森の若僧との決着。大人の対応をしたというホロだが、屈辱感が滲み出ている。尺が無かったか、もう少しフォローが欲しいところだった。
ぱんつないてないホロと、良く動く尻尾は可愛らしかった。
そのほかの伏線は回収したかな。ホロの正体を明かされたノーラが大きな驚きを見せなかったのは、ラストでホロが言ったようにエネクがホロの正体を知っていたからノーラも薄々は気づいていたのだろう。
エネクは狼としての敵ではないと大人しかったのか、それを知ってノーラはロレンスに対して女としての敵ではない事を悟って信用していたのかは定かではない。
レメリオ商会の裏切りについては割と詳しく説明している。
破産寸前のレメリオ商会が調達できた密輸資金で買えたのは、100リュミオーネ金貨相当の金。最初から600リュミオーネなど無い。ロレンスに300リュミオーネを山分けできるはずも無かった。
密輸した100リュミオーネの金はリュビンハイゲンでは1,000リュミオーネの価値。分け前としてレメリオに500リュミオーネで(無理やり)買い戻させたロレンス。即金ではなくローエン商業組合宛の10年手形を切らせて自らの債務を相殺、レメリオも当座の破産を回避。
債務相殺の残金約450リュミオーネはローエン商業組合から全額即金で受け取れないが、1年毎の期限の手形に書き換えるとか割引する方法もあるのだろう。そうでなくとも決済期限の10年後に半額の225リュミオーネはノーラのもの。仕立て屋開業資金にするつもりだろう。それまではノーラは羊飼いを続けそうなエンディング。
村に帰ったらしいクロエはエンディングに姿を見せるだけで、特にフォロー無しで終えた。
シリーズ当初はアニメーション制作にIMAGIN(イマジン)、キャラデ・総作監に黒田和也と聞いて不安だったのだが、原作の良さとブレの無い構成に引っ張られて、画に大きな不満は無かった。キャラのアップは作監修正が効いているし、コンテ・演出面でもホロの仕草や良く動く尻尾に注力して、満足できる内容だった。コンテ・演出・作監ともに割ときちんとローテーション組んで回っている印象を受けた。自社の元請は久しぶりなのではないかと思うが、マッドハウスで下請けするよりもクオリティが高かった。次回の元請作にも期待したい。










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