「屍姫 赫」も第3話になるが、新たな屍の事件発生の裏側で動く敵味方の一端が明かされるものの、描かれるドラマの大半は事件の表層を追いかけるだけで深く描く事はない。
若い女性が屍に襲われる連続事件、妊娠出産した女子高生の赤ん坊置き去りの噂、夜の墓地のカップル、赤ん坊の泣き声、寂れた産婦人科医院の老院長と、これだけ使いでのあるネタを前振りしていながら、Bパートで受けた展開が少々物足りず。
女子高生に偽装、医院に潜入したマキナをネタに弄り倒しても良いのだが、相手がオーリでは不足。新生児室での二人の掛け合いの芝居も下手なので、もっとドラマチックに持ち込まないとならないシナリオを挫いてしまう。アニメ声を出せるか否かは問題ではなく、この二人の演技力が足りず。
もっとも、そのシナリオも視聴者の期待の裏へ裏へと回るように、ツボを外して動く。
赤ん坊が屍なのではなく、屍になる前に母親が産み落とした人間の子。屍となった母の願いを逆手に取り赤ん坊を育て利用する老院長。その老院長の寝たきりの妻。
事件の真相を二段オチ、三段オチにしてインパクトを与える事も可能だったのに、そのようにしない演出が歯がゆい。その割には心温まる結末でもなく行き場のない思いだけが残る。
オーリを誘う黒猫、老院長を利用し口封じした真犯人や景世たちの組織の関係、本部のような場所に似合わない女性、バックの気味の悪い子供と伏線は色々と張っている。ただ、その伏線の張り方と表現に嫌悪感がある。生理的に受け付けるか否か別に、制作の狙いは明確なのかもしれない。
絵は所々良いカットもあるけれども、やっぱり本気のガイナックスではない。グレンラガン劇場版に取られていた手がどれだけ参加できるか待ちながら、もう少し付き合うことにする。
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