第6話の優子、第7話の久瀬に続く第8話では雨宮明良による問い詰め攻撃の3連投。優子のためと、自分では全て捨てて彼女を救い出したつもりの火村にダメージを与える。その覚悟の甘さの隙を突いて優子の帰る場所も奪う雨宮。見事な追い込みを見せる「ef - a tale of melodies.」の第8話。
あれ?
「喰霊-零-」第8話でも同じ事を書いたばかりの気が…脚本は同じ高山カツヒコ。「
SHUFFLE!」でもそんな脚本を書いていた。心理的に追い詰めるシナリオ作りは、いまやお家芸になった。
オープニング映像が天地逆だ…
雨宮の返り討ちに「傷だらけになった」火村、雨宮からの性的虐待で「既に傷だらけ」の体で着替える優子、似たようでいながら絶望的に意味が違う二人の傷をアバンで描写して、「お互いの喪失は根本的には理解できないかもしれない、でも好き」な二人の関係が長続きしないであろうことを暗示している。
二人の逃避行もひとまずアパートを見つけて、ささやかな暮らしが始まる。火村の持ち物に妹の茜の形見の腕時計を見つけた優子が訝しがるのは、火村がまだ過去のつらい記憶を引きずっていることはわかる。スケッチブックのすき間からこぼれた紙飛行機を見て、顔色を変えて「同情や哀れみで見て欲しくない」と荷物を抱え部屋を飛び出した種明かしは、Cパートの優子が去った部屋で火村が手に取った紙飛行機の中にかかれていた「タスケテ」。
そんなものを今まで大事に持っていた火村は、優子からしてみれば許せなかったのだろう。雨宮と同じに過去の贖罪を優子を救済するふりの自己満足だと。
「もうこの手を離さない」と言った火村で場は収まったが、この後で結局は離してしまうのだが。
二人のアパートを探し当てた雨宮。帰宅途中の火村を待ち伏せ「キミじゃ帰る場所になれない」「震災のとき(火村の)妹を見捨てて逃げて、逃げつづけている。あの日死んであげるべきだった」勝手な言い分だが、覚悟のない火村には効き目がある。
逃避を選択した時点で火村の負けだったのかもしれない。
二人の留守中に勝手に持ち出した形見の腕時計が効果的な役目を果たし、ショックで真直ぐ帰宅しない火村と無くなっている時計に、優子は火村を探しに出る。「夕くん」と呼ぶだけではなく「お兄ちゃん」と叫び動揺する姿には、普段は心に波風を立てないように振舞う姿と反対に、震災で兄を失った記憶などが噴出して錯乱しているかのようだ。
火村にも捨てられたと、その心の隙間にジャストタイミングで雨宮の「お帰り…」
優子、火村、雨宮、震災により心に欠けた穴を持つ者同士が、取り合い埋めようともがく姿の痛々しさが、やがて現代編の火村のニヒリストぶりにつながるかと思うのだが、この間の出来事が大きな転機なのだろう。この事件の後の火村のアイデンティティーがどこにあるのか、見ものだ。
現代パートで久瀬が火村に言う「雨宮優子とはもう会えないんだ」とは、やはり優子は生きていないのだろう。
その久瀬は部屋で倒れているところを火村と凪に発見された。ミズキに酷い事を言って清算したと言う久瀬だが、そう思っているのは彼だけ。
勝てない勝負はしない主義なのに、相手(ミズキ)からは勝てない勝負を突きつけられる戸惑いに冷静さを欠く久瀬。火村へは引きずっている想い出を清算してしまえと、凪にも火村への想いがかすかに残る事を、そして死に直面していない二人への八つ当たり。
修理に出した火村のバイオリンは「ごめん さようなら」の手紙と共にミズキの元へ届けられた。
清算しようと言うにしては、未練がたっぷりの行動。口ほどにもなく甘い久瀬。
やはり冷酷に残虐に自らのエンドを迎えようとしても自分が可愛い。死が迫っても自分がどう見られているか気になる。嘘つきで自分可愛がりの人たちばかりの第2期だが、どのキャラクターたちも正直に生きていて、案外好きです。
このバイオリンと凪からの言葉で、ミズキ復活。勝負はミズキのターンへ。
A.C.G.Tグロス回で松本文男作監だったが、髪をアップにした優子の表情などが七尾絵の再現度高いと思う。
ef - a tale of melodies. OST 1(仮)天門&柳英一郎による劇中BGM / OP・ebullient future(TVサイズ) / ED・ミズキ(TVサイズ)、ED・優子(TVサイズ)収録予定
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