OVA第弐巻発売前、AT-Xでの先行放送。1話15分の2本立てで、前半はメイド喫茶編でほぼオールキャスト、後半は怪談話に絡めて新キャラサーたん登場。
今回だけを見ると前後を逆にして、メイド喫茶で賑やかに締めても良いかと思ったが、新キャラのサーたんを登場させつつも、キャラ立ちを敢えて抑えて引いたのは絶妙なバランスだろう。本編はOVAの尺のなかで全力に弾けて、エンディングは過去の名シーンをアルバム風にまとめ、これでお終いでも悔いは無いと言う意思表示。その反面エンドカードの「またね」には、まだまだ戦えるんだと言う制作スタッフの声が聞こえてきそうで、作品とお客様(岸誠二監督は視聴者をこう呼ぶ)への愛情を感じる感慨深いエンディングだった。
もちろんオープニングにも手は抜いていない。前巻とも違う新オープニングを用意する本気。POPな路線は踏襲したが、ギャルゲ風の立ち絵ではなく、岸監督お得意のキャラダンスに先祖返り。
前半「きみのためにできること」は、メイド喫茶の壁を破壊してしまった明乃が弁償のためにメイド姿のウェイトレスとして働く羞恥プレイ。
燦はじめクラスメイトや、豪三郎にルナパパなどが集まってきた末のオチは早々に読めているが、その過程がハイテンションコメディの真骨頂。
兄弟の話題になったとき、失踪した兄を非難する明乃の話でコーヒー吹く政さんだが、二人の関係は未出だっけ?
前巻の新キャラ悟の投入もタイムリーで、永澄との伏線もコンパクトにつなぎ、この先のヒロインズへの昇格も含みを残している。サルの妹である事は、キャラたちにはこの時点が初出だろう。
テロップにはクレジットされていない気がしたが、カウンターにいる酔っ払い役、岸誠二監督本人の出演、お疲れ様。
燦vsルナの新歌合戦の結果、ルナの「激しい詩」にヘドバンかまして暴れる一同に喫茶店全壊オチ。15分に「瀬戸の花嫁」のエッセンスを詰め込んだ強烈な仕上がり。でもこれが初見の人はついてこれないかもしれない。
後半の「貴方なしでは」は、満潮家に残された永澄とルナがメイン。前巻の2話が悟と永澄のアクション&ハートフルドラマだったが、今回はホラーで攻めてきた。シリーズ本編では、新キャラとして入れにくいサーたんを使った番外編的なノリ。これはOVAならではの良さ。ディレイなんて気にしないで動かすのもOVAならではだろう(DVDで見ないとわからないが)
良くあるシナリオの都合で二人以外は家族旅行へ出かけたが、ルナは追試で居残り。なぜか永澄も。
雨の夜に窓から訪れる黒い影。学校にもついて来て、生徒たちも一人一人消えてゆく。
旅行で遅れて登校した燦。幽霊のような黒い影が追っていたのは燦。アバンで見せていたが、この幽霊は幼なじみのサーたん。燦に会いたくて瀬戸内からやってきたようだ。
ルナの怖がりようは、野川さくらの怪演・好演が光る。
海の無い埼玉は暮らしにくいのか、燦と再会の約束をしてサーたんは瀬戸内に帰ってゆくが、幽霊風で影が薄い以上のキャラを立てなかったので、再登板の際も違和感無く溶け込めるだろう。役柄からあまりセリフも多くないが、恒松あゆみの演技にもそう違和感も無い。
ギャグのジャンルに括るよりも、コメディドラマと称するのがふさわしい「瀬戸の花嫁」シリーズも、今回で一区切り。次のOVAがあるのか、TVシリーズ第二期があるのか我々にはわからないが、次に出会う機会があれば、また楽しんで見たいと思う。
現場の制作スタッフは大変だったと思う。少々頭のおかしい(褒め言葉です!)岸誠二監督の無茶に付き合った、AICの笠原デスクや作画スタッフ、編集の桜井氏、携わった全てのスタッフに感謝したい。
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上江洲氏のブログで、岸&上江洲コンビの新作が予告されているが、これは「瀬戸の花嫁」続編でも、今放送中の「天体戦士サンレッド」続編でもないような気がする。根拠は無いが、なんとなく。
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