ヒロインたち、冬弥流に言うと「女神たち」が彼の日常に関わる様を描いてきた「WHITE ALBUM」だが、すでに折り返しの第7話になった。その冬弥の「日常」であったはずの由綺が、今では最も遠い場所にいる。彼の隣に生まれた日常のすき間に訪れる女神たちの物語。
単純に「誰々ルート」と構成しないで、パラレルに展開しているものの、はるかだけスルーされている。
アニメ公式サイトによれば今日2月15日は、はるかの誕生日。アパートに戻らない冬弥の名を呼びながら「お兄ちゃん…」と泣くシーンからは、兄を失った心の傷が深いことを示している。はるかのエピソードはこれから掘り下げるのだろう。
偶然の出会いで冬弥との関わりは見せてくれていたが、マナの家庭教師の本線が動き出した。美咲といたところを指摘するマナに、あれは由綺ではなく先輩だと笑う冬弥。マナの「それに私、由綺ちゃんの」で途切れた先は何だろうか。桜団のM&Mミュージックのことやら、音楽業界には詳しそうだが。
そして、案外と勉強はできそうなところも家庭教師の先生、冬弥に見せつけてくれている。
マナの家庭教師と言っても、不在がちな彼女の両親が遊び相手半分に派遣させているように思えてくる。
さて、舞台のゲネプロまでに衣装・小道具をそろえないとならない美咲さんの窮地。
ヒーロー冬弥の案で、彼の実家の父に場所とミシンを頼ることになるのだが、付き合っている彼女と勘違いされそうなところを否定しないとならない美咲さんの悲しさ。その気配は父親に伝わっても、罰当たりの冬弥にはわからない。
家庭教師のバイトに出かけるシーン、「エコーズ」で理奈を追うシーン、冬弥は2回美咲さんを見捨てた。二人で約束した「共同作業」もお預け。静かな怒りを秘めて、美咲さんの一人作業は間に合うだろうか。でも、一仕事終えた冬弥は、何事もなかったかのようにお節介するんだろうな。
「エコーズ」の隠し扉の奥には地下へ続く階段。理奈に連れられた先で冬弥が見たものは、広大な特別ルームと、そこで譜面をしたためる緒方。あの寂れた喫茶店の地下に秘密ルームを作らせたのは緒方なのだろうか。謎が多い、喫茶店のマスターの名はフランク長瀬。来栖川重工でマルチを開発した一族なのかもしれない。Leafには良くあること。
そして美咲さんとの関係を妙な誤解をされたまま、スタジオに拉致される冬弥。冬弥の弁解を緒方も理奈もわかっているのか知らぬふりなのか、曲解しながら追い詰め、反論の余地を潰してゆく技は見事だ。
理奈はまだ冬弥にご執心で、監視下に置きたい。冬弥に悪い虫がつかないように見張るのが由綺のためだとでも言いたげに。そして兄に、由綺とデュエット曲でもせがんだのだろうが、その狙いはわからない。
この欺瞞に満ちた関係も、スタジオで聴かされた「桁違い」の理奈の歌、才能に心動かされた冬弥の側から変わってゆくような予感で終わった。
デビュー間近な由綺には桜団の嫌がらせは続きそうだが、レコーディングスタジオで緒方の拍手と理奈のVサインに見せる安堵の涙が、このまま幸福の涙に変わるのか気になるところだ。
このアバンでの演奏が止まってからの静寂、調整室をパンしたカメラが理奈で止まり、見切れたところから緒方の拍手、敢えて間の悪いカットに仕上げて、緊張が解放される自然さを映している。一同が安堵の表情の中で、一人弥生さんだけが無表情なのが「らしい」
制作は、ぴぎーのグロスだった。少し癖があるけれどもまずまず。
WHITE ALBUM Vol.1 [Blu-ray] (Amazon)WHITE ALBUM キャラクターソング 1 森川由綺 2009/4/1発売(Amazon)WHITE ALBUM キャラクターソング 2 緒方理奈 2009/4/8発売(Amazon)
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