自爆気味に冬弥と一区切りをつけた美咲さんはとりあえず横に置いておいて、冬弥・由綺・理奈の三すくみ状態の「WHITE ALBUM」第11話。そんな中で弥生さんサイドだけ暴走しかけて来たようだ。
職務に忠実な表側に隠す彼女の裏側が掘り下げられていないので何とも言えないが、ストーカのせいばかりではないだろう、彼女の仄暗く密やかな欲望の根源は。
コンサートが近づき、由綺から冬弥へのかろうじてのメッセージを乗せた手紙も、弥生さんの手で破り捨てられゴミ箱へ。全くの事故であるにもかかわらず、それを見つけた理奈からの問い詰めにも由綺の障害を排除したとばかりの偽りの言葉に置き換える弥生さん。
理奈にしても三すくみを弥生さんに見透かされているようであり、それを由綺のマネジメントのために弥生さんは必要だと、仕事の顔で置き換えてしまう理奈も同罪。由綺のためと冬弥を近くに呼んだ理由すらも疑わしいことは弥生さんのみならず、バンドメンバーたちも感づいている。今は弥生さん先攻で、理奈が自分の感情を冬弥にぶつけるのは先になるだろう。
クリスマスイブのデビューコンサートのサプライズを伏せ、レッスンに集中する由綺の冬弥への僅かばかりの絆となってしまった電話もつながらないすれ違い、最後の拠り所の手紙も届かない。図らずも事務所対抗のコンサート戦争の一員となって、心が押しつぶされそうな彼女を支えるものはコンサートの成功しかない。
冬弥が日常だった由綺、今の日常が緒方になってしまう事はないのだろうか。
回る歯車が噛み合わなくなる不安を感じさせながら、彼女の日常は前に向かって行くのだろう。
冬弥…
いきなり泣き出すとは予想外な奴だが、彼の日常が由綺でなくなった今、日常でしかも女神かも知れないと勘違いした彼がすがるのは横にいる弥生さん。彼はたまに食べる上等なステーキよりは、手近なスナックを選んだようだ。
由綺を好きでいる冬弥が好きだったはずの理奈。弥生さんとの先約を理由に誘いを断られた理奈が見せた驚きは、1クール終盤の波乱へとつながるのだろう。理奈のスランプが長引く原因となるだろうか。
ストレートな嘘つき弥生と自己欺瞞にも気付かない嘘つき理奈に散る火花は、由綺にまで飛び火するのだろうか。
はるかとマナはツーリング仲間になって、比較的客観的に冬弥を眺めるポジションに落ち着かせている。これは後半への伏線だろうが、はるかが冬弥を兄と呼ぶ心理を、一見無邪気なマナがズバリ指摘している。そのマナにしても幼さの外観に隠れたシニカルな態度は家庭環境によるものだろうが、この二人のエピソード掘り下げは後半に持ち越し。
美咲さんは彰とセットで動いているが、必ずしも歓迎していない雰囲気がありあり。その空気を感じる彰は矛先を冬弥に向けているが、このこじれた関係も田丸がらみでもう一山あるかも知れない。
悲しくも愛しいヒロインたちの、不安定で危うい関係がいっそう浮き彫りになってきた。


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