咲の外泊のアリバイ工作もむなしく、彼女は一人(+一匹)でオールナイト映画を見ただけで朝を迎えた「東のエデン」第3話。その夜の事件は舞台でも観客席でもなく、映写室の中でセレソンの男同士の無粋な争い。サブタイほどは美しくない。
記憶を消した滝沢の過去と使命。それは近藤刑事が滝沢のチャージされたノブレス携帯を狙う中で補完してくれる仕組だ。そして滝沢自身も彼の住所だったと言う豊洲のショッピングモールで、少しは思い出すこともあるようだ。ニート大量失踪事件は滝沢の仕業で、ショッピングモールを買収し一気に抹殺を企んだと推測されるような経過だが、それが彼のセレソンとして果たそうとした目的かと言われると未だ怪しいところがある。まして「迂闊な月曜日」のミサイルと滝沢とを結びつけるのも難しい。滝沢のチャージ金から、ミサイル分は使われていないようだ。他のセレソンを謀ったとも想像される。視聴者に予断を与える作りになっているが、真相は簡単に明かさないようだ。
その中で咲の役割は一旦クリアされたようだ。
ほぼ1話1日単位で進むシリーズで、これで滝沢サイドのプロローグは終わったようだ。近藤刑事を使って、セレソンとしての理想と金に溺れたなれの果ての現実を上手く回してきた。
滝沢に直接手を下させず、近藤の妻が「エンジェル」役で刺殺犯としたのは悪くないが、愛人宛てメールを誤送信した結果とは淋しい気もする。早朝の歌舞伎町の犯行で、近藤を簡単に殺してしまったのは惜しい。
次は残り10人のセレソンの誰かの口から滝沢の新事実を語らせるのか、咲サイドの話に移るのか。
セレソンの目的と記憶探しの謎解きパズルも楽しいが、もう少し人間ドラマも見たいと思う。中盤の展開に期待したい。





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