「嘆きの異邦人」の残党の目的が四楽聖の一人シダラ・レイトスの暗殺にあるとしたら、レイトスと契約精霊エレインドゥースの絆の強さを甘く見たライカがしくじった。始祖精霊の一柱「紅の殲滅姫(クリムゾン・アニヒレイタ)」の別名を持つコーティカルテの覚醒が目的だとしても、狙い通りでもないようだ。
学院の地下に封じた奏世楽器の回収の目的に対しては、金髪ゴスロリの精霊イアリティッケによって成功したかに見える「神曲奏界ポリフォニカ クリムゾンS」の第7話。
精霊たちも含めて敵味方がおおむね出揃ったから、キャラクター中心に見てみる。
学院長室では人質に取ったレンバルトや双子ちゃんの前で12年前の「嘆きの異邦人」事件と、その前総裁クチバ・カオルがコーティの契約楽士であった事を解説する敵のイツキ・エイヤーズ。
駆けつけてレイトスを庇いに身を挺したコーティとフォロンの前で、かつてコーティが仲間であった事を暴露する。これはコーティがずっとフォロンに話したかったのに言い出せないでいた過去の秘密。精霊雷を受ける衝撃よりもコーティにとってはショックが大きい。
地下では奏世楽器の精霊文字封印を爆破したライカとバルゲスを迎え撃つのはエレインドゥース。こちらも始祖精霊の一柱だが、レイトスの生命維持に力を使っているから戦闘能力は高くない。
イツキとウコンに対しユフィンリーが学園付きのウォルフィスとミゼルドリッドを使い防戦しているが、この頃の彼女は契約精霊を持っていない。ヤーディオともう一柱の精霊と契約するのは後のこととなる。
コーティの卵焼きサンドのセリフを物まねするミゼルドリッドには、シリアスな戦闘シーンにもかかわらず笑わされる。
フォロンの神曲も届かないほど消耗したコーティ。12年間に固定化されてしまった姿を解き回復することもままならない。真実を知られ嫌われることを恐れ涙するコーティには、かつての「紅の殲滅姫」の面影もない。フォロンの許容とコーティの救済のシーンは想像よりあっさりしたものだったが、参戦のタイミングから逆算すると悪くもない。
エレインドゥースのピンチにレイトスが駆けつけた地下では、もう少し二人の信頼と絆の掘り下げがあってから解決して欲しかった。フォローエピソードに期待したい。
学院を襲った勢力もお互いに功を焦り連携が悪く、作戦も複数目標への両面作戦で兵力の分散と、兵法の悪い見本を見せている。力に過信があるのだろう。
混乱の中で奏世楽器を吊り上げた精霊イアリティッケにより、彼らの手に4台揃ったことになるだろう。
その4台で奏でる神曲がもたらす厄災を防ぐため、シリーズ後半のフォロンとコーティ(大)の成長と活躍を期待することになる。
敵の「あのようなもの(紅の殲滅姫)をスコアにしないといけないのか」の意味は、4台の奏世楽器に関連して次回以降に明かされる。
散漫になりかねない複数の局地戦シーン、過去の事件の説明と解説の多いこの話数を上手くまとめて次回につないでいると思う。脚本は川崎ヒロユキ、絵コンテに山本天志、演出は浅見松雄。
絵はイマイチだけれど、役者のしっかりした演技でずいぶん助けられている。
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