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真宵編解決回の第5話。
真宵が蝸牛の怪異に囚われているのではなく、家に帰りたくない阿良々木とシンクロしたのが、さまよえる真宵の「霊」という忍野の見立てなのだろう。同じく家庭の問題がある委員長には見えて、蟹事件が解決され家族の重荷が消えたひたぎには見ることができない。

過去の事件で自信を失い、見えない真宵が見える振りをしていた、ひたぎの罪。
かつて母の日、別居していた母親の元へ行く途中に交通事故死した真宵の未練。
そして母の日、妹たちから責められながらも家を抜け出したから帰りにくい阿良々木の迷い。
この3つの問題を解決し、さらにひたぎの口から“I Love You”を言わせた阿良々木の予想外の大勝利、大団円。神谷浩史だからと言うことではないが、夏目友人帳を思わせる引きだった。
ひたぎに持って行かれた感じで、真宵の印象を薄くしてしまったのが残念。真宵の迷いはシンプルなだけにもう少し脚色しても良かったかもしれない。




それにしても阿良々木のスキルの高さと、それを見抜くひたぎの目の確かさが印象に残る。阿良々木は困っている女の子を放っておけないと見られているけれども、彼の吸血鬼事件の名残がそうさせるのか、逆に女の子の方が放っておかない。
告白に対して態度ではなくて言葉で欲しいというひたぎ。言霊で縛るひたぎの方が、よほど怪異か巫女か。ここでひたぎが提唱した萌えの最上級の伏線を生かして「戦場ヶ原、蕩れ」で返す阿良々木はなかなか決まっている。
迷い蝸牛から解放された阿良々木だけれど、今度は惚れっぽいメンヘル処女に取り憑かれたようだ。調教されがいがありそう。地縛霊から浮遊霊に2階級特進した真宵もちょっかい出して来そうだし、既に事件は解決済みとはいえ委員長の動向も気に掛かる。
蕩れっぽい、蕩れられっぽい阿良々木の前に、次回はスパッツ娘の出番。きっと普通ではない娘なんだろう。



作監補4人体制でパストラルやアニメアールも使って、キャラ統一が出来ていないけれども、まあ悪いと言うことではない。
スポンサーバックのイラストは真島ヒロ。前回の吉河美希はアシスタント。
真宵編のオープニングディレクターの板垣伸が「板垣伸のいきあたりバッタリ！」第129回で、その仕事に触れている。なにやら新作もあるようで。