バラバラになっていた者たちが、ダイダロスの脅威に対し再びアトラスを軸にまとまり始める「シャングリ・ラ」の第18話。そう思って良いのも今だけで、これまでの実績からして次回には話を逸らされそうな胡乱さがつきまとう。
爆撃機で東京ごとダイダロスを焼き払うという戦略の当否は置いておいて、それなりに総裁らしい判断ができるようになった國子なのに、避難民を収容する交渉で涼子と渡りをつけるために、また凪子を引っ張り出さないとならない不自然さはなんだろう。私情は捨て、一度は追放した凪子を何であっても利用すればよいとの理屈は通るけれども、それ以前に凪子を追放した大義が國子にはないから、単なるマッチポンプ演出ではないか。
物語の骨格はブレていないと思うけれども、筆が変に滑るシナリオや思いつきでその場しのぎに見える演出がいただけない。これはシリーズ通して言えること。
アキバに逃れた香凛の下で太陽は月に出会い、モモコは水蛭子の依り代となったミーコに再会する。ミーコにあっても何の感慨もない國子が面白い。
モモコのイヤリングは凪子からくすねようとしたもの。國子の母の形見で、同じものは美邦も持っている。この状況から國子と美邦は同じ母親、二人は姉妹と説明したけれども、もう少し伏線張れなかったものだろうか。アトラスで小夜子がモモコを実験台にした時、イヤリングの伏線は膨らませられたと思うのだが。
トリプルAランク2人を押さえ、東京爆撃もインサイダーとしてビジネスチャンスにしようとする香凛は逞しいが、そこから幸せな未来は感じない。
草薙は飄々とメタル・エイジの仕事をこなしているが、香凛の担保に取られたも同然の太陽と月を解放するのは彼なのだろうか。ほとんどためらいなく香凛に剣を渡す國子の表情からは固い決意は感じられない。
次回サブタイは東京空襲。先の大戦の被害者の感情を刺激する内容でなければ良いが。
他国の軍隊と爆撃機で東京を焼き払う焦土作戦は感心しない戦略だが、日本は軍備がない設定なのだろうか。ダイダロスは焼き払っても、莫大な炭素税を覚悟できているのか、そのあたりも取って付けた設定にしないできちんと描いてもらいたい。
課税される炭素税は、香凛が利益を吐き出して相殺する罠を凪子が仕掛けていれば感心するけれど。
そういえばタルシャンと武彦はどうなったんだ?

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