これまで地上でのニンフの尊大で人間を見下した態度は、マスターからの仕打ちを置き換えているだけだった。Sかと思えばマスターに隷属することで喜びを得る、あくまでMなエンジェロイドに間違いはなかった。イカロス回収に失敗したニンフが、智樹を人質にしてイカロスを連れ戻そうとする「そらのおとしもの」第9話。
そうは問屋が卸さずに、ダウナーと呼ばれようとムシ呼ばわりされようと、たくましく生きる智樹にマスターとの契りも危うくなりそうなニンフだった。公称「愛玩用エンジェロイド」たちは自らの行動以前に、命令に弱いのかも知れない。
COMMENT
無題
柿原さんは「赤ずきん」以来好きな脚本家さんです。「恋愛」と「ファンタジー」という得意分野と聞く2要素が合体した今作(というか赤ずきんもそうだったか)、好調なようで、他人事ながら嬉しく思います。芯の通った脚本は、伊達に富良野塾出身ではないというところでしょうか
ここ3回のED、いずれも関係者がお亡くなりになってますね。レクイエムという感じもします。そしてそれが、気づく者にはこの作品の底に流れる「死の影」を意識させるところも…というのはさすがに考え過ぎでしょうか。しかし、やはり斎藤久監督、タダモノではないという感じがします それでは失礼します
Re:無題
濃密な感情よりも、淡く恋愛以前の関係を巧みに織り込んでいて好きな脚本家です。
>「死の影」
エンディングに連想するのは考えすぎと思いますが、「最終兵器彼女」にも似た世界の破滅に背中合わせの日常に、そんな気もします。セカイ系未満で自制しているのがこの作品のしたたかさでしょうか。