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これはまた見事な水着回を最後に持ってきた「これはゾンビですか？」第12話。主人公歩と異能の少女たちが繰り広げためまぐるしい戦いのエピローグにふさわしい。そしてサブタイにあるように次期に向けて伏線を張った最終話だ。

今回はアニメオリジナルシナリオかな。福引の景品で皆が屋内プールへ。この設定だけで1本書けるのが上江洲氏の良いところ。確か「sola」の未放映第14話「ベツルート」もこんなノリだったが、今回は宇宙の果てまで届く歌合戦にパワーアップしている。
しかし一行が向かった屋内プールの名は「湯ぐどらしる」。世界樹の名をいただくプールにしてはスーパー銭湯っぽいというか、良く言っても荻窪の「湯～とぴあ」みたいなノリだ。




敵キャラ除いて、この水着回はフルキャスト。
織戸はどうでも良いのだが、後半出番の少なかった学園の平松妙子や三原かなみも止め絵の見せ場をもらっている。中の人山口理恵がエンディング曲まで歌いながら存在感が薄い妙子の扱いは最後まで謎だった。manzoとラジオをやっていたから柿島さんやflying DOG押しだったのだろう。
それで屋内プールの歌謡ショーから銀河の果てまでの歌合戦に発展させたところにflying DOGらしさが溢れている。




最初はサラスのコンサートということで随分優遇されていると思ったが、元からサラスはネットアイドル設定だったのか。保守派の吸血忍者ではあるが、陰と陽を使い分ける柔軟さで、かなり開放的なステージだ。セラもキツメの性格だが、忍者としての活動以外の非公式な場での考え方には二人の差は大きい。ステージを嫌がっているように見えるセラだが、誘い受け体質なのかも。
この二人のステージを、破壊的な歌声で乗取ったハルナの天下も一瞬で終わり、やはり無口キャラが最後の美味しいところを持っていくという展開に。やはり喋らないキャラが喋り歌うギャップには敵わない。




前話で初めて口を開いたユーだが、ずっと「妄想ユー」の声が頭にあったので違和感もあったのだが、歌は意外にも良かった。彼女が口に出したことは現実になってしまうから、今回は大先生の発明品を使ってユーの魔力を歩に一時移転して可能になったこと。こんなスペシャルは次期でもそうないだろう。
一時的にユーの魔力を持った歩が口に出した言葉により、プールの女性全員が紐ビキニ姿になってしまうのだが、全裸を口にしなかった歩は意外とひねているというかマニアックというか。もしも全裸だったならば、画面は湯気だらけになってしまう。



最後の最後で新キャラが顔見せ。下校する歩とすれ違った男がピンク縦ロールのゴスロリ少女に入れ替わったように見えたが、彼女も魔装少女のような存在として次の出番を待っているのだろう。歩の言う「世界には決して触れてはいけない秘密が溢れている」という日常に潜んだ敵が彼の前にまだまだ立ちはだかることを予言している。

角川蜂屋Pが好きそうな企画を、上江洲脚本にディーン制作のチームを金﨑貴臣監督がよくまとめた印象が伝わってきた。原作の状況とスポンサー次第では2期も期待できそうな形でまとめられたのだと思う。次の機会を期待したい。



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