半年間の記憶を失くしたが、何か大事なことを思い出しかけた石蕗のミニセンチメンタルジャーニー。それを見守るクラスメイト、記憶を失くす前の約束を信じて日々を送るすももの心情を窺わせながら、晩秋の風景とともに描く最終回。
夕暮れに思う何か、ユキちゃんの服、すももからもらったバンドエイドに気づきのヒントがあり、そしてプラネタリウムからメリーゴーランドのデートの場所を巡る石蕗。
ケータイの予測変換でトップに記憶されたいたのが「すもも」
その頻度で大切な人の名前を思い出す設定は現代的。
見守るだけのすももに寄り添うナコちゃん、自分が集めた星のしずくで作った薬を石蕗に使うように進めるアスパラさんも良い立ち位置。
シリーズ通すと、比較的最後までアスパラさんのツンデレ加減が維持されていて、彼女の扱いはまあまあかと思う。ナコちゃんが裏に回ったキャラポジションで少し惜しい。フローラはモブキャラに過ぎなかった。1クールだとヒロイン皆にキャラ立てするのは難しいし、混乱の元なのでこれでも良いかと思う。
シナリオは一本道にすももルートを辿っていたが、ブレなかったのは正解。
安易に2クールにするとダレルから、チャンスがあれば第2期で他のキャラを立てて描くのも悪くないだろう。
温室のエンディングはベタベタで突っ込むスキも無い出来だが、作品コンセプト通りに締めた。
アニメでは「コミックハイ!」でもなく「りぼん」でもない、もちろんギャルゲプレイヤーでもない微妙な男子層をピンポイントで狙った作品に思えるから、盛り上がりには欠けたものの、ていねいなシナリオと作画で、個人的には眠い演出であったが良作だった。
最終話のシナリオは島田満、絵コンテに宮崎なぎさ、演出は山本天志。
エンディングはスペシャルで、曲はPS2版の「コイスル☆フローライト」
テロップ最後の SPECIAL THANKS で制作スタッフ・キャストへの謝辞が出て、ちょっぴり心温まる。
キャスティングでは、すもも役の結本ミチルはキャラに合わせすぎで少し甘すぎるかと思う。個人的には準にゃん役に及ばないと思う。
他のキャラのほとんどはPC版と良く似た声のキャストだったが、ちょっと違うアスパラさん役の松岡由貴は程よいツンデレ加減が見事。個人的には吉住梢にやって欲しかったけど。
スタジオバルセロナにとっては初のテレビアニメシリーズの制作だが、適度にグロス出ししながら自社の及ぶ範囲で精一杯の努力をしたことは、この作品の出来からうかがえる。
次回作品「
こどものじかん」にも期待したい。



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