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桃華月憚 第26話「華」(最終話)

予想したよりは穏やかな最終回。時系列を逆順にたどると言うシリーズ構成は裏切ることなく、物語の始めに収束してきた。
前話の総集編的な流れでも語られていなかった桃花の出現した経緯、そして石剣の使い手として作られた桃香、出会った二人の初めての会話を描く。

雪牙姫の娘と言うだけで、アンナの詳しい事は最後まで語られなかった。
しかしそのアンナが鬼梗のところから作りかけの人形を持ち出し、それを石剣の上に置く。生まれた桃香がしばらくの間は人間の感情を持ち合わせていないのは、作りかけであった事も関係するのだろうか。そして時期を同じくして鬼梗の人形から胡蝶三姉妹も誕生する。

「この上津未原は今のままではつら過ぎる」これは雪牙姫の意を受けてアンナも寧々も、後に香陽も動く事を示しているのだろう。
当初は事件の後に守東家を去って行く寧々を見て、彼女がタイムウォッチャーかと思っていたのだが、もっと積極的に上津未原の歴史と神々の運命に関与する存在だった。
鬼梗は道具(人形)の作り手であり、この世界で時代の観察者でしかない事を意味している。そしてその舞台で動くキャラクターたちは、このシリーズで取り入れた劇中劇やテレビ特番の中で動く役者と同じで、自らの歴史をシナリオをたどって生きているに過ぎない。

全話で真琴が言っていたように、桃花は電車の中に突然現れた。
肉体が形成されて行く桃花に乗り移ったのはセイの魂か。
その肉体が突然の花吹雪と共に具現化する、きっかけはジュナだったのか判然とせず。
ただ表面的には、由美子が執筆する小説のキャラクターの桃花が、そのシナリオ通りに動き始めたと言うことだろう。上津未原の歴史は表面上は由美子=ジュナの願望で動いている。
入寮者名簿に無い桃花の名前さえも、自動的に書き加えられている。

真琴は章子が上巳の歌会の切り札としてスカウトしてきた。この日が転入初日。
そして電車で同席の白川明日菜は、章子と対立する二宮会のヒロイン。章子は「着せ替え人形」と隠れて罵倒するが、確かにその後の明日菜はさんざんオモチャになっていた事を思い出す。
顔出しも多く、適任の汚れキャラだがシリーズ通してインパクトが薄く、前話の香陽のオモチャとして舐められているのが最大の見せ場だったのは残念。

共に作られた存在で、生まれた記憶を持たない桃香と桃花の出会い。
桃香に語りかける桃花の「私には時間がありません」
己の使命だけは自覚して、物語の核心へと迫ってゆく初回(時系列で)
作画は頑張っていたが、作監修正効かない変なキャラ絵(真琴と明日菜)があると思ったら、喜多村英梨の原画をそのまま生かしたお遊びだった。歌だけでなく絵も得意と多才なヲタエリの面目躍如。

逆順で放送するギミックが話題になったシリーズだが、半ば成功半ば失敗の評価をしておく。
思考アニメとして、また耽美的なエロスのエッセンスを取り入れた企画センスは優れている。
声優脚本や劇中劇などアイディア豊富に繰り出してきたが、それもレベルの差が大きく、2クールの尺の途中でエピソードの中だるみは避けられなかった。
個人的には、CARNELIAN X 西田亜沙子 の食わず嫌いを直してくれた作品でもある。
全体的には、その企画と制作の意欲は買いたい。この制作スタッフの次回作を期待する。
第1話の続きから、現代編でもオリジナルで書いても面白いかもしれない。

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